研究課題/領域番号 |
61850167
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
反応工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 邦夫 東京大学, 工学部, 教授 (70010808)
|
研究分担者 |
小屋 敏行 東京大学, 工学部, 教務職員 (60090510)
峯尾 英章 東京大学, 工学部, 助手 (90209841)
堤 敦司 (提 敦司) 東京大学, 工学部, 助手 (00188591)
山崎 量平 東京大学, 工学部, 助教授 (10023277)
KOYA Toshiyuki University of Tokyo
|
研究期間 (年度) |
1986 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
1988年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1987年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1986年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
キーワード | 高速流動層 / 直接還元製鉄プロセス / セグリゲーション |
研究概要 |
本研究は微粉鉄鉱と石炭乾留チャー粒子とを高速流動層で流動させながら鉄の還元と石炭ガス化を同時に行う複合機能プロセスを開発することを目的としている。そのために高速流動層内ガス及び粒子の挙動に関する実験と鉄鉱意志の還元とチャーのガス化の同時反応実験を実施し、下記の成果を得た。 1.高速流動層におけるガス及び粒子の流動特性と二成分粒子の混合特性 高速流動層内は粒子が上昇する中心部領域と粒子が下降する環状領域に分割されることが粒子速度の測定より明らかとなった。また、層内ガス速度は粒子上昇流領域にプラントルの1/7乗則を適用した分布式で記述できることを見い出した。また、粒子ホールドアップの空間分布の測定より、ガス速度が2m/s以上で、その分布が相似になることを見い出し、さらに層断面平均のホールドアップは層高と共に減少し、その高さ方向変化が指数関数で表現できることを明らかにした。粒径、密度の異なる二成分粒子の混合特性については、低粒子循環量で粗粒子の濃厚な層が底部に形成された。しかし、循環量が増大すると、粗粒子の重量分率は高さ方向にほぼ一様となり、ガス速度が粗粒子の終末速度以下でも、粗粒子のセグリゲーションの傾向がなくなることを明らかにした。 2.高速流動層における鉄の還元特性 鉄鉱石とチャー粒子の混合粉を高速流動層に用いて鉄鉱石の還元実験を行った。ガスと粒子の化学分析より、鉄鉱石は水素および一酸化炭素によって還元され、45分程度でウスタイト(FeO)に変化することが明らかとなった。また、還元中、層は安定な高速流動化状態を保つことがわかった。さらに、粗粒チャーを用いる方が高い還元性雰囲気を長時間維持する上で有利であることを見い出した。以上のように、本プロセス開発の上で重要な基礎的事項が明らかとなった。
|