研究課題/領域番号 |
61860013
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
大河原 昭二 岩手大学, 農学部, 教授 (80003739)
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研究分担者 |
川路 裕康 株式会社南星, 技術部長
立川 史郎 岩手大学, 農学部, 助手 (70142891)
豊島 重造 新潟大学, 農学部, 教授 (80018522)
大里 正一 東京農工大学, 農学部, 教授 (30011935)
神崎 康一 京都大学, 農学部, 教授 (20026404)
KAWAJI Hiroyasu Nansei Industry of winch and crane Co., Tech.Director
猪内 正雄 岩手大学, 農学部, 助教授 (10003782)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | DRK / 自動切替え装置 / インターロック / 静油圧 / 係動式 / 無段変速 |
研究概要 |
日本林業に受け入れられやすい、最も簡単なインターロック機構のスリップクラッチ方式を集材機に採用する場合、不可欠な要件は両ドラムの回転方向に応じたクラッチ連動ギヤの切替え装置の簡素化にある。このため、欧米在来の大がかりなエアシフトシリンダに代る新らしい単純自動切替え原理(ワンウェイクラッチの並存)を考察し、その導入によるDRK(差動摩擦クラッチ)アタッチメント型の両工程インターロック集材機を開発した。本機には、併せて静油圧トランスミッションも初めて導入し、運転の簡素化・負担軽減を図った。 1.工場内性能試験では、連動ギヤ切替え装置挙動の完全性を確認したが、DRKに在来のドラムクラッチ(コーン型)を転用したため、短時間の範囲を越えた連続使用過程で、内部構造の熱膨張に基因すると考えられる制御性能の不備が生じ、構造改善によるDRK専用クラッチ(ディスク型)の開発・交換を余儀なくされた。その結果、所期の長時間制御安定性が得られた。 2.伐採現地導入試験では、岩大式索張りによる長期集材作業を通じ、DRK自動切替インターロック効果は大きく、(1)実搬器走行中荷重の上下動は起らず安定し、霧の中でも安全確実に運転可能、(2)空搬器返送中のメインライン過放出防止(運転制御の簡素化)、(3)作業能率の向上(スギ、ヒノキ人工林皆伐,0.3m^3m^3/本の全幹、スパン350mの条件で、従来のダブルエンドレス方式を上まわる30〜40m^3/日)の諸成果を得た。また静油圧トランスミッション導入面では、速度制御・正逆転が容易になり、運転技術の簡素・負担軽減効果が明らかとなった。以上を総合し、新考案のDRK切替え装置を具備した両工程コントロール集材機は、実用化に向けて大きく前進したといえるばかりでなく、国際的にも共感を呼ぶ見通しが得られ、併せて静油圧トランスミッションの導入がその効果を高めるための不可欠な応用技術である点も判明した。
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