研究課題/領域番号 |
61860021
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業土木
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
河野 洋 鳥取大学, 農学部, 教授 (10032054)
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研究分担者 |
長 裕幸 佐賀大学, 農学部, 助手 (90136599)
高橋 強 京都大学, 農学部, 教授 (80021707)
吉田 勲 鳥取大学, 農学部, 教授 (40038237)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | トレンチ法 / 富栄養化 / 多段土壌層法 / 3次処理 / 水質源開発 / 水資源開発 / BOD / COD / 全窒素 / 透視度 / pH / 水収支 |
研究概要 |
地球環境の危機が言われている。その中の水だけを考えて見ると年々我々1人当りの使用する水量は増加しており、その上、人口も増加していることを考えると、将来、恐らく水不足に悩まされる時代が来ることは想像に難くない。また、我が国が現在以上に経済的に進んだ国であるためには先端技術にかけなくてはならない。この産業には非常に高品質の水が必要とされるが、このままの状態では、この条件を満足する水を十分に得る事は難しいであろう。この原因は我々の生活に以前はなかった人口の有機化学物質が入って来たことにある。それはそれで確かに我々の生活を便利で豊かなものにしてくれた。便利さを求める余りに、これらの物質を多く使ってきたが、反面、それらの物質は我々の自然に捨てられ、蓄積し、その結果、水質汚濁となって我々の生活を脅かすにいたった。日頃、何気なく捨てている物が自然の浄化能力を越え、自然にとっては過剰負担となって自然が悲鳴をあげているのが現状である。さて、それではどうしたら良いであろうか。農村地帯のみに限ぎると、農村には都会にはない広い土地と多量の土壌がある。これらの天然資材を効率的に利用し、経済的に汚水を処理して自然に返すことによって自然を守ることが可能ではないだろうか。本研究では簡単なトレンチ法、土壌を利用した処理法および処理水の農業利用などについて研究した。その結果、トレンチ法は家庭の雑排水の処理に有効であること、またトレンチ周辺の土壌によっては湖の富栄養化と重要な関係にある窒素およびリンの除去にも有効である事、多段土壌層法は汚水の3次処理にも有効である事などが分った。また、処理水の農業利用にも道がひらけ、これは水不足に悩む地方にとっては集落排水事業によって環境を良くするだけではなく、水質源開発の役をも果たすことを意味している。これらの方法は建設費や維持管理費も安価で農村型の汚水処理法である。
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