研究課題/領域番号 |
61870019
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森 正敬 熊本大学, 医学部, 教授 (40009650)
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研究分担者 |
滝口 正樹 熊本大学, 医学部, 講師 (40179578)
蛯名 洋介 熊本大学, 医学部, 助教授 (00112227)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1986年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 先天性尿素サイクル病 / 先天性高アンモニア血症 / インスリン受容体異常型糖尿病 / DNA診断 / RFLP / 尿素サイクル酵素群 / インスリンレセプター / cDNAクローニング / 遺伝子クローニング |
研究概要 |
アミノ酸代謝により生じた有害なアンモニアは肝臓の尿素サイクルの働きにより無毒な尿素に転換・解毒される。尿素サイクルを構成する5種類の各酵素について先天性欠損による代謝異常症が存在し、我が国でも発症例が多く、高篤な高アンモニア血症を呈する。有効な治療法がなく、発症の予知・予防法の開発が重要である。一方、わが国でも糖尿病患者が多く、その中の多くはインスリンが効果を示さないインスリン非依存性糖尿病である。この中の一部はインスリン受容体異常によることが予想された。本研究ではこれらの遺伝病の病因遺伝子を単離し、これを用いてDNA診断法の開発を行った。 (1)尿素サイクル酵素のうちオルニチントランスカルバミラーゼCDNAおよび染色体遺伝子をクローン化し、その構造を決定した。これをプローブとして日本人における本遺伝子座の制限酵素切断多型(RFLP)を見出しその頻度を調べた。このRFLPを本酵素欠損症の4家系に適用し、その中1家系についてはDNA診断が可能であることが分った。 (2)尿素サイクル酵素のもう一つであるアルギナーゼについてCDNAおよび染色体遺伝子を単離し構造を決定した。同遺伝子座に2種類のRFLPを見出し、その頻度を求めた。さらに4〜5種類のCDNA塩基配列多型を見出した。 (3)インスリン受容体異常型糖尿病のDNA診断法の開発に向けて、すでに単離しているCDNAをプローブにしてSTUIによるRFLPを見出した。糖尿病患者56名を含む126名について検討したところ、糖尿病と本RFLPが連鎖している可能性もあり、さらに解析が必要である。
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