研究課題/領域番号 |
61870020
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
京極 方久 東北大学, 医学部, 教授 (70025542)
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研究分担者 |
手島 貞一 東北大学, 歯学部, 教授 (50005089)
沢井 高志 東北大学, 医学部, 講師 (00125577)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 脱灰 / 免疫組織化学 / 酵素電顕法 / 硬組織 / MRL@Mp-lpr@lpr / MRL@Mp-+@+ / Mac2 / ClassII抗原 / 骨髄 / 脱灰法 / モノクロナル抗体 / リンパ球マーカー |
研究概要 |
骨軟骨・歯牙などの硬組織の病変の解析に際しても、その硬組織に囲まれたり、その周囲の細胞組織の性格や形質を明らかにして、病変の成り立ちの解析に資することが必要欠くべからざるものとなって来た。そのためにはこれらの細胞の特徴である表面マーカーやRNAメッセージを、モノクロナル抗体を用いて組織化学的に証明することが研究の進展には欠くべからざるものであるが、硬組織のために、脱灰という手続きを必ず通さなければならない。それがために抗原成分が失活し、特に細胞表面糖蛋白などのマーカーの免疫組織化学は不可能であった。本研究の目的はこの様なモノクロナル抗体組織化学や酵素組織化学に応用出来る固定法と脱灰法を開発することであった。 幸に、共同研究者の森士朗の努力によって、略完全な方法が完成した。その成果はJ.of Histchem.Cytochem 36(1)111-114,1988に発表された。そのポイントは次の如くである。 1.固定は糖蛋白である抗原の変性を防ぐためPLPを用いる。 2.グリセロールを加えたPBSで滲漬する。これは一つには強い浸透圧の脱灰法による組織の破壊を防ぐためと、今一つは、EDTA脱灰を-5℃で行うために、凍結を防ぐためである。 3.脱灰は中性のEDTAを用いる。すべての処理は4℃乃至-5℃。 4.庶糖を加えることにより微少氷結晶を防ぐと共にグリセリンを抜く。 5.包埋はOCTコンパウンドかPEGを用いて凍結切片を作る。この工夫によって、分解し易いリンパ球のCD4、8、19、classII抗原などすべて完全に維持され、さらに組織の破壊も少なく、ブロック固定すれば、素晴らしい免疫電顕切片を得ることが出来た。本法は今や世界のスタンダードになりつつある。
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