研究分担者 |
砂川 賢二 九州大学, 医学部, 助手 (50163043)
友池 仁暢 九州大学, 医学部, 講師 (90112333)
居石 克夫 九州大学, 医学部, 教授 (70108710)
金出 英夫 九州大学, 医学部, 講師 (80038851)
竹下 彰 九州大学, 医学部, 助教授 (30038814)
多治見 司 九州大学, 医学部, 講師 (40136461)
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研究概要 |
1.冠動脈攣縮による突然死動物モデルの開発 月齢4-6か月のゲッチンゲン種ミニ豚の冠動脈内膜を限局性に, バルーンカテーテルを用いて剥離した. 3〜6か月後ヒスタミンやセロトニンを冠動脈内に注入して, 冠動脈攣縮を誘発した. 90%以上の内腔狭窄を来たした例では, 心室性頻拍, 心室細動を認め突然死することを認めた. 高度の冠動脈攣縮をおこすにはX線照射がとくに有用であることを認めた. 従って冠動脈攣縮による致死性不整脈と突然死を発症する動物モデルを開発した. (1)まづ, コール酸とコメステロールを含有する合成飼料を与えて高コレステロール血症をおこし, ついで(2)内膜を剥離する. さらに3-4か月後にX線を照射すると従来よりも高頻度にセロトニンによる冠動脈の一過性高度狭窄, 急性心筋虚血, 突然死をおこすことが出来た. セロトニンによる高度冠動脈攣縮を約30分間持続させると, 軽度冠動脈硬化巣内に出血がおこり, 急激に内腔が高度狭窄をおこし, 最高80%狭窄をおこすことが出来た. すなわた, ヒトの異形狭心症におこり易い急性心筋梗基発症モデルに極めて近づいたものと考えられる. 3.高脂血症症による冠動脈硬化と心筋梗基易誘発動物モデルの開発 WHHL(Watanabe hereditary hyper lipidemic)家兎を育種し, 動脈硬化の進展と冠動脈病変の成立を解析した. セロトニンによって高度のST変化を長時間示した系について選抜交配を繰り返し, 梗基易誘発家兎の系の確立を試みている.
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