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抗Tac抗体を用いた成人T細胞白血病治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 61870049
研究種目

試験研究

配分区分補助金
研究分野 血液内科学
研究機関京都大学

研究代表者

内山 卓  京大, 医学部, 助手 (80151900)

研究分担者 服部 俊夫  熊本大学, 医学部, 講師 (30172935)
内野 治人  京都大学, 医学部, 教授 (40034615)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1986年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
キーワード成人T細胞白血病 / 抗Tac抗体 / リシン
研究概要

まず、抗Tac抗体産生ハイブリドーマ細胞を、マウス腹腔に接種して得られた腹水より、硫安塩析沈殿,ゲル濾過,イオン交換クロマトグラフィーにより抗体を精製した。精製抗Tac抗体に、イムノトキシンの1つであるリシンのA鎖を結合させ、リシンA鎖結合抗Tac抗体を作製し、その細胞傷害性を検討した。Hut102細胞などの、IL-2レセプターを多数発現しているHTLV-I感染培養細胞株では、リシンA鎖結合抗Tac抗体存在下に72時間培養すると、対照と比べて生細胞は1/10に減少し、細胞の蛋白合成に対しても80-90%の阻害がみられた。これに対し、IL-2レセプターを発現していない細胞株に対しては、明らかな細胞傷害作用は認められなかった。ATL患者末梢血白血病細胞では、そのIL-2レセプター発現は軽度〜中等度であった。調べた10例のうち4例においては、リシンA鎖結合抗Tac抗体は、軽度〜中等度の蛋白合成阻害を示したが、その他の例では、阻害効果は低いか認められなかった。正常PHA刺激リンパ球に対しては、細胞がIL-2レセプターを発現しているにもかかわらず、細胞傷害作用はほとんど認められなかった。これらの結果より、リシンA鎖結合抗Tac抗体は、HTLV-I感染細胞株,ATL患者白血病細胞に対し、選択的に細胞傷害作用を及ぼし、実際の治療にも使用しうる可能性が示されたが、実際のATL患者白血病細胞では、満足しうる傷害効果の認められないものも少なからず存在し、今後、抗体に結合させる物質や、IL-2レセプター発現増強方法等につき、検討する余地が残されている。動物実験に関しては、ATL細胞の実験動物内での増殖が困難であった。これは、従来より報告されている結果と同じで、現在、良い実験動物モデルをつくる作業を継続して行っている。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 内山卓: Medical Immunology. 12. 761-765 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 内山卓: 臨床と研究. 63. 62-65 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Junji Yodoi: Immunol.Rev.92. 135-156 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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