研究課題/領域番号 |
61870067
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桐谷 滋 東大, 医学部, 教授 (90010032)
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研究分担者 |
広瀬 肇 東京大学, 医学部, 教授 (80010031)
堀口 利之 東京大学, 医学部, 助手 (30157078)
今泉 敏 東京大学, 医学部, 助教授 (80122018)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1986年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 声帯振動 / 高速度撮影 / 嗄声 / イメージセンサ / 画像処理 / ディジタル画像処理 |
研究概要 |
声帯振動の高速度撮影は、各種の発声条件における、声帯音源特性の変化の解析や臨床用の病的な声帯振動状態の観察に重要である。一般の高速度映画撮影の方法は、装置が大がかりとなる傾向があるので実用的に用いるには困難がある。そこで我々は、喉頭用内視鏡とイメージセンサを組み合せた、声帯振動像の高速度ディジタル撮影装置を開発している。本研究では、従来のプロトタイプ装置を改良し、臨床場面でも使用し得る小型専用装置を開発した。この方法では、側視鏡を一眼レフカメラボディに接続する。カメラフィルム面に相当する位置にイメージセンサを装着する。センサからの画素信号を、高速A/D変換器でディジタル化し、イメージメモリに記憶する。イメージメモリに格納した画像をCRTモニター上にスローモーションその他の形で再生表示して観察する。今回の装置では、画素数は100×100、画素走査のクロックは10MHzのイメージセンサを採用し、800コマ/秒で撮影できる。より高いフレーム・レートのためには、走査線を間引く、特殊な走査方式を考案し、100×36画素で2000コマ/秒、100×17画素で4000コマ/秒の撮影が可能となった。一方、明るい像を得るために通常の側視鏡より径のやや太い、特殊な側視鏡を製作した。これに250Wハロゲンランプ光源2台を接続し、通常の被験者で2000〜4000コマ/秒の撮影速度が達成できた。次に、小型専用装置とするため、専門のイメージメモリを製作、パーソナルコンピュータと組み合わせた装置を開発した。メモリは1MByte、約0.1秒分の画像を記憶し、パーソナルコンピュータで音声信号と併せてスローモーション表示する。表示データは検査データとしてVTRに録画して、記録・保管できる。この装置は、高速度映画撮影に比べて装置が簡便なので、声帯振動状態の臨床検査用にほぼ実用的に使用し得る。
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