研究課題/領域番号 |
61870074
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
須田 立雄 昭和大学, 歯学部, 教授 (90014034)
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研究分担者 |
田中 弘分 (田中 弘文) 昭和大学, 歯学部, 助手 (30146899)
宮浦 千里 昭和大学, 歯学部, 助手 (20138382)
高橋 直之 昭和大学, 歯学部, 講師 (90119222)
新木 敏正 昭和大学, 歯学部, 講師 (90138420)
阿部 悦子 昭和大学, 歯学部, 助教授 (70119147)
滝戸 次郎 昭和大学, 歯学部, 助手 (00197237)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 分化誘導因子(DIF) / 活性型ビタミンD_3(1α,25(OH)_2D_3) / マクロファージ融合因子 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / マクロファージ融合因子(MFF) / 骨髄細胞 / コロニー形成因子(CSF) / 活性型ビタミンD / 副甲状腺ホルモン / カルシトニン |
研究概要 |
本研究は、(1)骨芽細胞が産生する骨代謝調節因子の同定、(2)破骨細胞の形成を調べる培養系の確立、および(3)破骨細胞の形成と機能発現に対する骨芽細胞の調節機序の解明を基に、骨代謝調節因子の作用機作を明らかにすることを目的に計画された。3年間の研究おいて以下の重要な知見が得られた。 1.骨芽細胞が産生する分化誘導因子(DIF)の精製を行ない、精製したDIFに強力な骨吸収促進活性が認められた。また、このDIFはマウスの骨髄細胞培養系で破骨細胞の形成を濃度依存的に促進した。 2.我々の精製してきたマクロファージ融合因子(MFF)が、IL4であることが示唆された。実際にリコンビナントマウスIL4は、マウス肺胞マクロファージの活性化と融合を促進した。 3.破骨細胞の形成をinvitroで調べるマウス骨髄細胞培養系が確立できた。この養系で、骨吸収促進因子である1α,25(OH)_2D_3、PTH、PGE_2、IL、TNFαおよびTGFβは破骨細胞の形成を促進した。また、骨吸収抑制因子であるカルシトニンとIFNrは破骨細胞の形成を抑制した。 4.破骨細胞の形成に骨芽細胞が重要な役割を担っていることを示す、骨芽細胞と脾細胞の共存培養系が確立された。この共存培養系において、1α、25(OH)_2D_3、PTHおよびPGE_2は破骨細胞の形成を促進した。しかし、骨芽細胞と脾細胞の単独培養系においては、これらの骨吸収促進因子は破骨細胞の形成を誘導しなかった。 以上のように、この3年間の研究において(1)骨芽細胞の産生するDIFに骨吸収促進作用があること、(2)破骨細胞の形成を調べるinvitroの実験系が確立できたこと(3)この実験系を用い骨吸収調節因子の破骨細胞形成に対する作用が解明されたこと、そして(4)破骨細胞の形成に骨芽細胞が重要な役割を担っていることが明らかにされた。
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