研究課題/領域番号 |
61880012
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
結晶学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
宇野 良清 日本大学, 文理学部, 教授 (00058661)
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研究分担者 |
雪野 健 無機材質研究所, 第5研究グループ, 主任研究官
貫井 昭彦 無機材質研究所, 第9研究グループ, 主任研究官
大隅 一政 高エネルギー物理学研究所, 放射光実験施設, 助教授 (70011715)
安藤 正海 高エネルギー物理学研究所, 放射光実験施設, 教授 (30013501)
山中 高光 大阪大学, 教養部, 助教授 (30011729)
NUKUI Akihiko Senior Researcher National Inst. for Researches in Inorganic Materials
YUKINO Ken Senior Researcher National Inst. for Researches in Inorganic Materials
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
29,700千円 (直接経費: 29,700千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1987年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 26,700千円 (直接経費: 26,700千円)
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キーワード | 放射光 / X線粉末回折計 / X線粉末回折 / リートベルト法による構造解析 / 高温高圧X線回折 / リートベルト法によるX線構造解析 |
研究概要 |
試作回折計が目標としたことは、(1)回折計の光軸調整が容易であること(2)回折に用いる波長の変更が簡単であること(3)回折線の強度をリートベルト法による精密構造解析に必要な精度で測定可能であること(4)エネルギー分散法による回折測定が可能であることの4点であった。このために調整用スリットを設置し、一定出射位置型のモノクロメータを採用し、ゴニオメータのθ、2θ角は回転軸に直結したロータリエンコーダーにより測定し、X線パスをなるべく真空にしている。単色X線強度モニターとしてはX線パスに置いたAl箔からの散乱及び蛍光X線強度をシンチレーションカウンターで測定しており、またゴニオメータの入射X線の中心と回転軸との間隔は±5μmまで調整可能であって光軸調の精度が高い。エネルギー分散法による測定では検出器にSSDを用い、モノクロメータをX線パスから外している。 回折計に関する基礎測定の結果、波長測定は高精度であって1.38059〓での測定誤差は±0.00003〓であり、モニターの誤差も±0.2%以下であって高精度である。回折線の分解能も高くてNBSSi標準試料640bでは、入射ビーム幅が0.2mmのとき2θ=20度でFWHM=0.05度、2θ=100度でFWHM=0.08度であった。この性能はリートベルト解析において有用であり、格子定数の小差を検出するのにも役立つ。また付属品としてカウンターモノクロメータをもっており、異常分散を利用した実験に適している。 回折計の応用実験として実施したのはZrO_2、L-アラニン、無機イオン交換体、高温超電導体のリートベルト解析、異常分散を利用したGe-Se系、GeO_2系、GeO_2-P_2O_5系ガラスの構造解析、GeO_2の高温高圧下での構造転移のエネルギー分散回折、高分解能を利用したAgBr_<1->xIx固溶体の類体構造の解析、Ni基耐熱2相合金の格子定数のミスフィットの解析であり、それぞれ通常の粉末回折計に比べて数等良好な結果が得られた。
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