研究分担者 |
佐藤 文三 大阪大学, 医学部, 講師 (30124770)
坂倉 昭好 理化学研究所, 主任研究員 (80073120)
横路 謙次郎 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (70034618)
寺田 信行 大阪府立成人病センター, 研究所, 主幹 (50150339)
伊東 信行 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (00079956)
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研究概要 |
日本における乳癌,前立腺癌の発生率は欧米の1/5〜1/10と低い. しかし, 日本人の食事と体格の欧米化と共に増加をつづけている. 若い時から性腺のない人における乳癌,前立腺癌の発生率は, 正常人の1%以下であるから, 性ホルモン依存性癌の発生には性ホルモンが最大の影響を与える. またその促進作用は, 潜伏癌から臨床癌への進展の促進ではないかと考えられている. したがって, 発癌における潜伏癌の進展の意義, 性ホルモンの演じる役割りを明らかにし, 乳癌, 前立腺癌の増加を抑制する方法を見出す. 1.日・米の前立腺癌の発生率は1:10であるが, 潜伏癌の頻度は同様である. したがって, 潜伏潜→臨床癌への進展がその発生率の鍵となる. しかし, アンドロゲンに加算的に働く要因は不明である. その要因を明らかにするために, ラットで前立腺潜伏癌の発癌系を確立した. ラットにエストロゲンを反復投与し, その中止3日目に3,2′ーdimethylー ーaminobiphenylを投与する方法である. 一回の投与量は少く, 頻回投与するのがよい事も明らかになった. この潜伏癌発癌モデル系を使用し, これを進展させる要因を明らかにする…伊東,杉村. 2.日・米乳癌の発生率の差も, 閉経後の潜伏癌→臨床癌への進展の差であると考えられている. しかし, 日・米閉経後婦人における潜伏癌の実態は不明である. この為に, TO乳癌を検索することが好い事を明らかにした…坂元,寺田,横路. 3.潜伏癌の検出法の改善とその進展の機序を知る為に, 癌化に伴って発現する癌遺伝子産物, 糖蛋白等を検索した. 乳腺では, 癌化に伴ってその間質に高率にテネイシンが発現する…坂倉,竹田,広橋. 4.アンドロゲン依存性シオノギ癌で, この作用はペプチド性成長因子を介することを示した…佐藤,松本.
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