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DNA損傷と発がんの関係

研究課題

研究課題/領域番号 62010090
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関国立がんセンター

研究代表者

田ノ岡 宏  国立がんセンター研究所, 放射線研究部, 部長 (90076969)

研究分担者 葛西 宏  国立がんセンター研究所, 生物学部, 主任研究官 (40152615)
許 南浩  東京大学, 医科学研究所・癌細胞研究部, 助手 (70173573)
武部 啓  京都大学, 医学部, 教授 (10028318)
平嶋 邦猛  埼玉医科大学, 第一内科, 教授 (00165169)
佐渡 敏彦  放射線医学総合研究所, 生理病理部, 室長 (20162513)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
22,200千円 (直接経費: 22,200千円)
1987年度: 22,200千円 (直接経費: 22,200千円)
キーワードDNA分子損傷 / 遺伝子損傷 / DNA修復 / 突然変異 / 発癌 / 放射線 / アルキル化剤 / 発癌抑制
研究概要

本研究では, 発癌の過程を分子レベルから個体レベルまで追跡しDNA損傷と発癌の関係を明らかにするため, この根底となる現象をつきとめることに焦点をあわせた. 得られた結果は次のとおりである.
1.発癌剤臭素酸カリによってラット臓器のDNAに80HdGの生成を見出した. とくに発癌標的臓器である腎のDNAに最も多く見出された. さらに喫煙者のリンパ球DNAにおいても8OHdGの増大を見出した.
2.突然変異誘発増強作用をもつmuc遺伝子をクローニングし構造を決め, これが遺伝子発現制御遺伝子の変型である証拠を得た.
3.ヒトのHPRT遺伝子に生じる損傷をシャトルベクターを用いて測定できる系を開発した.
4.アルキル化剤感受性の線虫を発見した.
5.発癌剤の結合したDNAを, 抗体を用いて組織標本で検出できる方法を開発しベンツピレン, 4HAQOなどの付加体についてdoseーresponse関係を決めた.
6.ひとの癌, とくに肝癌DNAについてアルキル化付加体O^4ーEtTの増大を認めた.
7.4年がかりでマウスのDNA修復遺伝子を追求し, ヒト色素性乾皮症のDNA修復欠損を補うクローンを50万個の中から2個見出し, この構造決定へ向った.
8.紫外線によって無毛マウスに高率に皮膚癌を発生させ, この中にアルキル化剤感受性Mer^-のもの数例を得た. ベータ線によっても反復照射によって100%発癌させたが, この作用は弱いイニシエーターの反復による発癌作用としてとらえられた.
9.放射線全身照射によるマウス白血病の発生が単一細胞起源であること, さらに多分化能幹細胞由来を示する例が得られた. 一方同様の系についてThy1マーカーを用いて白血病前駆細胞の段階からその発生を追跡し, 骨髄移植によってこの発生が抑制されること, さらにその抑制機講には骨髄細胞の盛んな入れ換えがおこることを見出した. 以上から, DNA損傷の発現の過程には細胞レベル, 個体レベルで多くの抑制が働くことが明らかになった.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ootsuyama,A.: J.Natl.Cancer Inst.78. 1223-1227 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Ootstuyama,A.: Jpn.J.Cancer Res.78. 1203-1206 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Muto,M.: Cancer Res.47. 3469-3472 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Huh,N.: Int.J.Cancer.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Kasai,H.: Carcinogenesis. 8. 1959-1961 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Shinagawa,H.: Proc.Natl.Acad.Sci.USA.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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