研究分担者 |
伊庭 英夫 東京大学, 理学部, 助教授 (60111449)
半田 宏 東京大学, 医学部, 助教授 (80107432)
帯刀 益夫 東北大学, 抗酸菌病研究所, 教授 (10099971)
渋谷 正史 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (10107427)
上野 芳夫 東京理科大学, 薬学部, 教授 (00084418)
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研究概要 |
1.ラット肝がん細胞におけるがん遺伝子等の発現調節. Reuber肝がん細胞をインスリン,ConA,あるいはTPAで処理したところ, 処理後約2時間目にcーmyc mRNAの上昇が見られた. また, , デキサメタゾン, シクロヘキシミドはこの上昇を抑制した. この事実は肝がん細胞においても, cーmyc遺伝子発現調節機構が残存していることを示唆する. 2.cーmyc遺伝子の構造と発現の相関. ラットcーmyc遺伝子の第3エクソン3末端付近に, 同mRNAの半減期を短くするのに必要な配列が存在するとを示した. 3.分化におけるcーmycの関与. メタロチオネインプロモーターにcーmyc遺伝子につないだプラスミドを, プロトプラスト融合法によりマウス赤白血病細胞に導入し, Znーイオンによってcーmycを発現させたところ, DMSOによる分化誘導が阻害された. 4.ニワトリcーfos遺伝子の構造とその機能領域. 上記遺伝子をクローニングしそのヌクレオチド配列を決定した. その結果血清,cAMP,PDGFに反応するエンハンサー領域が推定された. さらに, invitro mutagenesisにより, トランスフォーム能に必須の領域が推定された. 5.アデノウイルスE4遺伝子の発現調節機構. E4遺伝子上流-39〜-177の領域に, E1Aによる転写促進に必要な領域が存在することを明らかにした. 6.ネコ白血病におけるcーmyc遺伝子の関与. 自然発生のFeLV陽性ネコ白血病, 7例中2例に, Cーmyc上流へのFeLVの挿入, その他の, 同遺伝子の構造変化を見出した.
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