研究分担者 |
神奈木 玲児 京大, 医・臨床検査医学, 講師 (80161389)
葛西 正孝 予研, 細胞免疫, 研究所 (10142134)
益子 高 東北大薬, 衛生化学, 教務職員 (30157200)
今井 浩三 札幌医大, 第一内科, 講師 (60117603)
佐藤 昇志 札幌医大, 第一病理, 講師 (50158937)
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研究概要 |
本研究班の第2年度の主たる研究成果は次の様である. 1)ヒト腫瘍に対するマウスモノクローナル抗体として高分子糖蛋白抗原を検出するMUSEー11抗体を得ており, 膵癌,胃癌患者血清中に各々60%,40%の陽性率で検出できた. 又癌患者尿を用いての診断をめざし抗体作製を試み, 膀胱癌,胃癌等の上皮性腫瘍患者尿に反応し 糖鎖抗原を検出する3種の抗体を得た. 2)癌関連の糖鎖抗原を有機合成し 抗体の作製を試みているが 中性糖脂質のみならずシアル酸含有の糖鎖に対する抗体作製も可能となった. 3)Haーras遺伝子トランスフォームラット細胞に発現する4種の表面抗原を検出する抗体を作製しているが このうち2種の抗原はナチュラルキラー(NK)細胞の標的分子である可能性を示した. 4)ras遺伝子産物に対する抗体を作製し胃癌,甲状腺癌等の免簍組織学的検索を試み その悪性度と本遺伝子発現にある程度の相関が見られることを示した. 5)表面抗原支配遺伝子の単離にめざしFTー1マウス白血病抗原を精製し, N端17個及びブロムシアン断片28個のアミノ酸配列を決定した. 又すでに単離したマウスTL抗原遺伝子を用い その発現の分子機構をトランスフェクション法及びトランスジェニックマウス作製により解析しているが 組織特異的発現には5側領域が重要であることを示した. 6)雑種細胞形成法により ヒトリンパ球抗原であるCD7,CDw26は各々第17,11染色体にマッピングされることを明らかにした. 7)ヒトリンパ性白血病関連抗原(oc10)を検出するヒトーマウスキメラ抗体の作製の成功しており 抗体のin vitro及びin vivo活性を確認している.
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