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蛋白キナーゼによる癌の水解酵素のリン酸化とその意義

研究課題

研究課題/領域番号 62015003
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

賀佐 伸省  北海道大学, 医学部, 助教授 (10142712)

研究分担者 本家 孝一  北海道大学, 医学部, 助手 (80190263)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1987年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
キーワードリソゾーム水解酵素 / 蛋白キナーゼ / リン酸化
研究概要

癌におけるリソゾーム酵素蛋白のリン酸化の亢進は,蛋白キナーゼ(PK)を介した酵素の代謝調節の異常による可能性が極めて高い. これを明らかにするため, 1,酵素蛋白をリン酸化するPKの同定とリン酸化siteの解析2,PK活性を調節する因子の解析,3,癌細胞におけるリソゾーム酵素の代謝回転速度の変化について調べた.
1,精製アリルスルファターゼB(ASB)およびβーグルクロニダーゼ(BGV)はcAMP依存性PK(APK)によりリン酸化され, ASBはリン酸化ペプチドXを与える. 一方in vivoではXの他にYが検出され, このYは本来正常組織中の酵素中に存在する(0.6モル1分子)と見られることからXが癌関連リン酸化siteであり,癌で亢進するAPKによってリン酸化されている. この現象は白血病細胞でも確かめられた. 次に,cGMP依存性,Ca依存性,カゼインキナーゼ,チロシンキナーゼによるリン酸化反応を試みたが, Yをリン酸化するPKを同定する事は出来なかった. 更に追究を要する. また,肺癌組織のAPKのRegulatory subunitを解析した結果,癌ではRIIが主成分であることからASBはAPKII型でリン酸化されることが明らかになった.
2,上記リン酸化反応に対してG蛋白質の関与の可能性を培養細胞で調べた結果,各々Gs,Giのリボシル化に関与するコレラ毒素,百日咳毒素は有効ではなかったが,Catalytic subunitに働くホルスコリンは癌,正常細胞共にASBのリン酸化を有意に亢進させた.
3,培養ヒト癌細胞と非癌細胞について,リソゾーム酵素(ASB,ASA,βGU,カテプシンD)の代謝回転速度を調べたところ, 癌で速い成熟化が起り,かつ寿命は長い酵素が多かった. これはELISA法によって得た肝癌組織のカテプシンD酵素蛋白の増量の事実を裏づけるものである. リソゾーム酵素の代謝課程における蛋白のリン酸化の意義について, 更に追究する必要があろう.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Uehara Yoshio: FEBS Letters. 208. 352-356 (1986)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Gasa Shinsei: J.Biol.Chem.,. 262. 1230-1238 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Ishikawa Yukitoshi: J.Biochemistry. 101. 1369-1375 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Sako Fumiyo: Int.J.Biochemistry. 19. 923-929 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Gasa Shinsei: Arch.Biochem.Biophys.257. 170-176 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Mahmoud balbaa: Biochem.Biophys.Res.Commun.150. 163-169 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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