• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

抗腫瘍免疫を担うTリンパ球のT細胞レセプター遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 62015061
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

吉開 泰信  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (90158402)

研究分担者 姫野 国祐  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (50112339)
谷口 和人  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (50117165)
研究期間 (年度) 1987 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1987年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
キーワードT細胞抗原レセプターγ / β鎖遺伝子 / ヌードマウス / 新生児胸腺摘出マウス / 老齢マウス / ナチュラルキラー様細胞傷害活性
研究概要

抗腫瘍免疫を担うTリンパ球として, 第2のT細胞抗原レセプター(TCR)γ鎖,δ鎖を有するTリンパ球が重要と考えられている. 我々は, このTリンパ球について, ヌードマウス,胸腺移植ヌードマウス,新生児胸腺滴出マウスおよび老齢マウスを用いて検討した. 8週齢のヌードマウスの脾臓ーリンパ節にはTcRα,β鎖を発現しているCD_3^+CD_4^+CD_8^-またはCD_3^+CD_4ーCD_8^+細胞はほとんど検出されなかったが, γ,δ鎖を発現するCD_3^+CD_4ーCD_8^+細胞は少数認められた. これらのγ鎖・δ鎖mRNAの機能を解析するとVγ_2ーJγ_2ーCγ_2,Vγ_4ーJγ_1ーCγ_1,およびVδ_5ーDδ_2ーJδ_1ーCδで胎生期胸腺に発現されるレパトーリーとは異なっていた. この結果はヌードマウスに存在する少数のTリンパ球は胎生期遺残胸腺由来ではないことを示唆した. 8週齢ヌードマウスに発現されるα鎖,β鎖はV鎖のないmRNAであったが, 20週齢になると蛋白質をコード可能なメッセージが出現した. γ,δ鎖遺伝子のみならず, α,β鎖遺伝子も胸腺外で再構成と発現が起こりうるものと考えられる. γ,δ鎖mRNAの加齢による増加はヌードマウス,新生児胸腺滴出マウスのみならず, 老齢マウスでも認められた. 腸間膜リンパ節において加齢によるγδ鎖mRNAの増加が著しく, 無菌マウスでは加齢による変化は認められなかった. 腸間内細菌叢などによる外的要因によってγ・δ鎖を有するTリンパ球が増加する可能性が示唆された. 老齢マウスのリンパ節細胞はアロ抗原に対して低い反応性を示したが, ナチュラルキラー活性および, LAK(lymphokineーactivatedーkiller)活性は増強していた. 加齢によって増加するα/8Tリンパ球は, 低下したα,βリンパ球による免疫反応等に代わって, 腫瘍や細菌に対する免疫監視機構の一翼を扱っているかもしれない.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Kishihara,K.,et al.: Eur.J.Immunol.17. 477-482 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Tomooka S.,et al.: J.Immunol.139. 3986-3990 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Matsuzaki,G.,et al.: J.Immunol.140. 384-387 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Watanabe,Y.,et al.: Immunology. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Matsuzaki,G.,et al.: J.Immunol.(1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshikai,Y.,et al.,: Eur.J.Immunol.(1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 吉開泰信: "総合臨床" 永井書店, 11 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 吉開泰信: "Annual Review 免疫" 中外医学社, 10 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi