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フォトアフィニティーラベル法を用いた耐性克服薬剤の検索と耐性機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 62015070
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関鹿児島大学

研究代表者

秋山 伸一  鹿児島大学, 医学部, 教授 (60117413)

研究分担者 菊池 博  鹿児島大学, 医学部, 助手 (30128425)
松元 實  鹿児島大学, 医学部, 助教授 (10041302)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1987年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
キーワード多剤耐性 / 耐性克服 / フォトアフィニティーラベル法
研究概要

1.多剤耐性克服薬剤のスクリーニングと構造活性相関
ジヒドロピリジン誘導体24種類の多剤耐性克服活性を調べた. そのうちの13は多剤耐性変異株KBーC_1の抗がん剤耐性を完全に克服した. 9種は部分的に耐性を克服し, 2種は耐性克服活性を有しなかった. 耐性を完全に克服するグループはビンブラスチンのフォトアフィニティー誘導体,^<125>IーNASVによるPー糖蛋白質のフォトラベルを低濃度で阻害したが, 耐性克服活性を有しないグループはフォトラベルを阻害しないことが判明した. 構造と耐性克服活性についての検索により疎水性の強い誘導体ほど強い耐性克服活性を有することが判明した.
2.多剤耐性克服薬剤による耐性克服の機構
我々は合成イソプレノイドSDBエチレンジアミンがある種の制癌剤の効果を増強し多剤耐性を克服することを明らかにした. この合成イソプレノイドの作用機構をさらに詳しく調べるため^<125>IでラベルしたSDBエチレンジアミンのフォトアフィニティー誘導体を合成した. フォトアフィニティーラベルの実験により, SDBエチレンジアミンは多剤耐性変異株KBーCh^Rー24より分離したmembrane vesicle の150ー170K蛋白質と特異的に結合することが判明した. この膜蛋白は分子量や多剤耐性変異株に存在し薬剤感受性親株には存在しないことなどからPー糖蛋白質と同一と考えられる. SDBエチレンジアミンと150ー170K蛋白質の結合は, 耐性克服薬剤ベラパミール,フェノチアジン系カルモジュリン阻害剤,レセルピンにより阻害された. 抗がん剤ビングラスチンもこの結合を阻害したがコルヒチンでは阻害することができなかった. 以上の結果よりSDBエチレンジアミンは能動排泄ポンプと考えられているPー糖蛋白質と結合すること, その結合部位は抗がん剤や他の耐性克服薬剤の結合部位と同一らしいことが明らかとなった.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Norio Shiraishi: Cancer Research. 47. 2413-2416 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Raymond M.Lyall: Cancer Research. 47. 2961-2966 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Norio Shiraishi: Cancer Research.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Shinーichi Akiyama: Molecular Pharmacology.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Shinーichi Akiyama: "Methods in Enzymology Vol.151(edited by M.M.Gottesman) I.Cell lines useful for genetic analysis,4.HeLa cell line" Academic Press, 13 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Shinーichi Akiyama: "Inhibition by drugs that reverse multidrugーresistance of photoaffinity labeling of Pーglycoprotein by a vinblastine analog" Excerpta Medica Ltd., 4 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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