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肝炎・肝癌自然発症ラットを用いた肝発癌過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62015071
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関札幌医科大学

研究代表者

伝法 公麿  札幌医科大学, 医学部, 助教授 (00045444)

研究分担者 小山田 正人  札幌医科大学, 医学部, 助手 (30183255)
吉田 豊  札幌医科大学, 医学部, 講師 (00094235)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1987年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワード遺伝性肝炎ラット / LECラット / 疾病モデル / 劇症肝炎 / 分裂異常
研究概要

我々は最近, 肝炎,肝癌を自然発症する遺伝性肝炎ラット(LECラット)を開発,樹立することに成功した. この動物は特別な誘因もなく, 生後4ヶ月頃に突然重症の黄疸を発現し, 約半数は亜広汎肝細胞壊死で死亡するが, 残りの半数は長期生存し, 1年半を過ぎると全例に肝癌の発生をみるものである. 肝細胞壊死の原因としては, ヒトのHBVのようなウィルスは検出されていないが, LECラットはヒトの劇症肝炎の発症や, 肝炎から肝癌への進展に関する貴重なモデル動物である. そこで, このLECラットを用いて肝細胞障害の発生機序や, 癌化機構について研究した.
1)肝細胞壊死に関連して:LECラットの肝細胞壊死は, 単一の遺伝子に支配され, 常染色体性劣性遺伝形式に従うことが明らかとなった. 肝炎発症ラットでは, 組織学的に肝細胞の核と細胞質の巨大化が特徴的である. 電顕的に異常な物質の蓄積はみられない. 肝細胞の脱落がみられ, 一方では肝細胞の細胞分裂像がみられるにもかかわらず, 肝細胞が巨大化することから, 肝細胞の分裂障害が推定された. そこで肝細胞を単離し, DNA量を測定したところ, 2倍体の累乗倍に増加しており, 細胞分裂障害の起っていることが明らかにされた. こうした障害が肝細胞壊死とどの様な関連をもつかについて, 生化学的,分子生物学的に検索しているところである.
2)肝発癌に関連して:生後4ヵ月以降, 肝炎を発症しても生存し得たラット肝には, 化学発癌過程と同様の酵素偏倚巣が認められ, 加令と共に増大する. 1年半以降では全例に肝癌の発生をみることから, このLECラットは高発癌性の系統であると考えられる. そうであるならば, 短期間少量の発癌剤投与により, 前癌病変,癌をより早期に,より高率に形成することができる筈である. 予備実験ではこれを示唆する所見が得られており, 本実験を継続中である.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yoshida,M.C.,Dempo,K.et al.: J.Hered.78. 361-365 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Masuda,R.,Dempo,K.,et al.: Lab.Anim.22. 166-169 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Oyamada,M.,Dempo,K.,et al.: Jpn.J.Cancer Res.(GANN). 79. 5-8 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Masuda,R.,Dempo,K.,et al.: Jpn.J.Cancer REs.(GANN). 79. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 伝法公麿,他: 日本毒性病理学雑誌. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Takahashi,H.,Dempo,K.et al.: Jpn.J.Cancer Res,(GANN). (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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