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子宮頚部癌発生におけるヒトパピローウイルスの意義の確立.

研究課題

研究課題/領域番号 62015097
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関国立がんセンター

研究代表者

中島 孝  国立がんセンター研究所, 病理, 室長 (20124422)

研究分担者 角川 曜子  国立がんセンター研究所, 分子腫瘍, 研究員 (50172044)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1987年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード子宮頚部癌 / ヒトパピローマウイルス / ハイブリダイゼーション / DNA / mRMA
研究概要

子宮頚癌新鮮手術材料よりDNAを抽出し, サザンブロット法をもちいて,HPV16ならびに18型の存在を検討した. 17症例のうち, 10例(59%)にHPV DNAが証明され,その内訳はHPV16型が7例,HPV18型が3例であった. 新鮮手術材料の入手不可能な症例では,パラフィンブロックとして保存された組織よりDNAを抽出し,ドットハイブリダイゼーション法を行なった. 子宮頚部浸潤癌69例のうち,29例(42.0%)にHPV16型が認められたが,HPV18型は認められなかった. これらを組織学的にみると,扁平上皮癌;24/55,腺扁平上皮癌;2/6,腺癌;3/7,未分化癌;0/1であった. ドットハイブリダイゼーション法でHPV16型が陽性となった10例をIn situ hybridization法で検討したところ,HPV16型DNAは7例に検出できた. 一方,HPV 16 specific mRNAは3例に検出できた.
HeLa細胞中では,HPV18型は主として,1.6kb,3.4kbの2種類のmRNAとして転写されている. これらのmRNAは共に細胞DNA中に組み込まれたHPV18型が,細胞側の転写シグナルを使って転写されたもので,ウイルス由来配列と細胞由来配列が融合したものであった. ウイルス由来配列中には,蛋白質に翻訳され得るOpen Reading Frame(E6*,E6,E7)が認められた. 1.6kb,3.4kbのmRNAに相当するcDNAとE7領域のみを含むものをそれぞれNIH3T3細胞に導入した場合,NIH3T3細胞は軟寒天培地中で増殖するようになった. 一方,E6*,E6をそれぞれ単独でNIH3T3細胞に導入しても,軟寒天培地中での増殖能は得られなかった. HPV16型を含む子宮頚部癌細胞DNAでトランスホームしたNIH3T3細胞では,HPV16型由来のmRNAが数種類の長さで観察されたが,これらをcDNAライブラリーから単離し,そのうち4つのcDNAクローンについて,構造解析を行なったところ,いずれもウイルス由来の配列中にE7 ORFを持っていた.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 中島孝: 病理と臨床. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Tsutsumi,K.: Submitted to Laryngoscope. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Takebe,N.: Biochem Biopnys Res Comun. 143. 837-844 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Inagaki,Y.: J Virol. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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