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低温型雪結晶と極域エアロゾルに関する研究(第2次)

研究課題

研究課題/領域番号 62041005
研究種目

海外学術研究

配分区分補助金
応募区分学術調査
研究機関北海道大学

研究代表者

菊地 勝弘  北海道大学, 理学部, 教授 (80000793)

研究分担者 太田 昌秀  ノールウェイ極地研究所, 主任研究官
遠藤 辰雄  北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (20001844)
上田 博  北海道大学, 理学部, 助教授 (80184935)
谷口 恭  北海道大学, 理学部, 助手 (40150247)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1987年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
研究概要

今日まで研究代表者によって報告された低温型雪結晶は, ー25℃以下の比較的低温下で成長し, その頻度は, 時には結晶数全体の10%を占めることが明らかにされたが, これらの結晶形は, 複雑多岐で, まだ, 十分分類もされておらず, 「御幣型」や「かもめ型」は便宜上名付けられたもので, 正式の名称はない.
一方, 極域のエアロゾルはその季節変化, 化学成分に注意が払われてきてはいるが, 降水粒子の核としての性質, つまり低温型雪結晶の結晶形, 成長との関連については全く注目されていない. この研究では, 低温型雪結晶を極域エアロゾルの性質を加味して総合的に研究し, 低温型雪結晶の成長機構を行らかにしようとするものである.
昭和62年12月17日成田を出発した一行は, オスロで機材の通関を行い, ノールウェイ極地研究所で研究計画の打合せを行った後, 12月22日アルタおよびカウトケイノの研究観測予定地に機材と同時に到着した. 両観測地点共, 翌12月23日より観測を開発した. 第1図に観測地の地図を示した.
今冬のヨーロッパは, ノールウェイを含め暖冬で, 観測期間中気温がプラスになったり, みぞれが降ることもあり, 必ずしも低温型雪結晶の観測に恵まれた条件とは言えなかったが, 以下に示すような膨大な試料を得ることができ, 必ずしも低温型雪結晶の観測に恵まれた条件とは言えなかったが, 以下に示すような膨大な試料を得ることができ, 成功であった. 得られたデータは次のようなものである. 偏光顕微鏡写真35ミリカラーフィルム65本, 35ミリモノクロームフィルム:2本, レプリカスライドグラス:340枚, 電顕用レプリカフィルム:205枚, ミリポアフィルターによるエアロゾル捕集:110枚, テフロンフィルターによるエアロゾル捕集:40枚, 降雪試料瓶:60本.
この内, 低温型雪結晶を110個観測することができた. 特に今回は, 低温型雪結晶の「御幣型」に特徴的な成長がみられた. 即ち, 結晶成長の初期の段階であると考えられている凍結雲粒が1対の双晶構造をもって凍結し, それから両側に御幣成長したと思われる結晶が数多く発見された. 第2図はアルタで, 第3図はカウトケイノで今回新らたに観測された御幣型の雪結晶である. 更に地上気温が高かったためであろうか, それぞれのスクロール(渦巻状)から板状成長しているものも認められた.
極域エアロゾルに関するアルタの観測では, 南側の内陸からの風系で直径0.3μm以上の粒子濃度は10個/cm^3であったが, 強風の場合は1個/cm^3まで減少し, カナダ北極圏よりやや少な目であった(第4図). 一方, 北側の海からの風系では, 1μm以上の粒子が増加した. これらの風系に対するエアロゾルと低温型雪結晶の中心核との関係については, 昭和63年度の調査総括により解析され, 明らかにされるであろう.

報告書

(1件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (17件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (17件)

  • [文献書誌] Journal of the Meteorological Society of Japan. Vol.57,No.3. (1979)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Journal of the Meteorological Society of Japan. Vol.57,No.5. (1979)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Journal of the Meteorological Society of Japan. Vol.58,No.5. (1980)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Monthly Weather Review. Vol.108,No.10. (1980)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Journal of Faculty of Science,Hokkaido Univ.Vol.7,No.1. (1981)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Mem.Nat.Inst.Palar Research. No.24. (1982)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Men.Nat.Inst.Palar Research. No.24. (1982)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J.Meteor.Soc.Japan. Vol.61,No.3. (1983)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Studies on Snow Crystals of Low Temp.Type. Hokkaido University. (1983)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 北海道大学地球物理学研究報告. Hokkaido University. (1983)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Proc.9th Int.Conf.Cloud Physics,Tallinn. Vol.1. (1984)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Annals of Glaciology. Vol.6. (1985)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J.Fac.Sci..Hokkaido Univ.Vol.8,No.2. (1987)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J.Meteor.Soc.Japan. Vol.65,No.2. (1987)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Studies on Snow Crystals of Low Temp.Types and Arctic Aerosols. Hokkaido University. (1987)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J.Fac.Sci..Hokkaido Univ.Vol.8,No.3. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] "Snow Crystals in the Arctic Canada" Hakkaido University, (1978)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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