研究分担者 |
山根 清志 福井大学, 教育学部, 助教授 (60134871)
田中 淡 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (90000306)
太田 幸男 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20014847)
田村 晃一 青山学院大学, 文学部, 教授 (30082613)
杉本 憲司 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (90079020)
坪井 清足 日本ICOMS国内委員会, 委員長・大阪府埋蔵文化財センター・理事長 (00000464)
|
研究概要 |
本調査研究は歴史学,考古学,健築史学等の諸分野の研究者が協力し,かつ中国の研究者との共同によって,中国の都市についての多角的総合的な考察を行い,あわせて日本と中国における都市の政治的社会的性格の比較検討を行うことを目的とする. 従来中国の都市に関しては,個別的な研究はあるものの,これを系統的に考察し,また多角的な面から検討を加えたものはなかった. とくにわが国の如く囲壁をもたない都市との比較研究は,中国の都市研究の上から意義深い. またわが国古代の宮都の源流を明らかにすることも本研究の目的である. 邯戦.王城南牆内側で近年発見の瓦を葺いてあった地点を視察.調査者の説明をきく. その目的,戦国都城の一般的様式か否かは不明. 洛陽. 西周時代の城牆は依然未発見. 漢魏故城に於て,南宮をはじめ地上に有る城牆では漢の遺存がみられないという. 一方北京での王仲殊氏の説によると,北魏の外郭西牆を調査した所,真直ぐではなく中へ典っていたという. 城内条坊の様子は不明であるが,中軸線の位置,太極殿の位置など藤原京とは異る. 唐の洛陽城外郭北牆,西南角,応天門址など視察. 明堂かともされる円,形の宮殿址がある. 山西省夏県の魏初の禹王城. 報告にある大・中・小城のうち,中城は漢の夏県城であるという. ただ小城が大城のほぼ中央にある形は戦国諸国の都城と異る. 途中〓他県仰部遺跡を訪ねる. 新中国成立後始めての外国人となる. 開館したばかりの古墓博物館参観. 漢から宋に至る壁画墓22基. 構造の変遷がよくわかる. 西安. 〓0余米の断崖上,城内北部に連なり,小城を必要とはしなかったと思われる. 漢の長安城,洛陽城も大きな一城である. 東周期の山東の諸国の都城の調査が必要である. 一方わが国への都城の伝播については朝鮮の三国,渤海の王城の調査が必要と思われる. 尚調査の概要等の報告書を近く刊行する.
|