研究概要 |
1987年3月5日に南米エクアドルのアンデス東のレベンタドール火山付近で起ったMー6.9の地震による主として, 斜面崩壊による被害の調査研究. 1987年3月5日のエクアドル地震(M=6.9)の被害調査を行なった結果, 以下の事柄が明らかとなった. 1)地震は, 3月5日午后9時にM=6.1の地震が, 午后11時にM=6.9の地震が引き続いて起った. 2)被害は i)震源付近のレベンタドール火山山腹崩壊による道路, 石油パイプラインの切断と ii)崩壊土砂が河を堰き止め自然ダムを形成したが, それが数時間後に破れ, 大洪水が発生それによる橋梁の落橋, iii)地震動の震動による家屋などの直接被害とに分けられる. 3)全崩壊土量は, 我々による航空写真その他からの試算では, 1憶2000万m^3に及び, 1984年の長野県西部地震の際の御岳山山腹崩壊の3500万m^3に比べてもはるかに大きかったことがわかった. 4)地震動の直接被害である家屋は, 首都のキトを始め, 町村が震源から60〜80Kmと遠かったためもあり, 煉瓦造, アドベ造, 鉄筋コンクリート造の一部に大破したものがあた.
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