研究分担者 |
金沢 二 東京大学, 理学部, 助手
五十嵐 丈 東京大学, 理学部, 助手
脇田 宏 東京大学, 理学部, 教授 (40011689)
野津 憲治 東京大学, 理学部, 助教授 (80101103)
山科 健一郎 東京大学, 地震研究所, 助教授 (30111561)
尾池 和夫 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40027248)
竹内 章 富山大学, 教養部, 助教授 (20126494)
東郷 正美 法政大学, 社会学部, 教授 (70061231)
今泉 俊文 東京都立大学, 理学部, 助手 (50117694)
貝塚 爽平 東京都立大学, 理学部, 教授 (60086999)
松田 時彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (70012896)
佐間野 隆憲 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (60110186)
瀬尾 和大 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (30089825)
纐纈 一起 東京大学, 地震研究所, 助手 (90134634)
工藤 一嘉 東京大学, 地震研究所, 助手 (50012935)
柳沢 馬住 東京大学, 地震研究所, 助手 (00012930)
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研究概要 |
唐山市における人工地震実験に基づく地震危検度予測のための研究班A, 実地踏査に基づく西安市の地割れ及び活断層調査班B, 地球化学的観測研究班Cのグループに別れ, 日中共同研究を実施し, 地震予知研究のための基礎資料を得る事を目的とする. 研究班Aは, 唐山西北の玉田周辺で東西, 南北それぞれ約20kmの測線上に40観測点を配置し, 3爆破点からの人工地震動を観測した(1爆破点については, 火薬装填上の失敗で実施は63年度に延期). なお, 中国側は, 爆破点近傍の観測ならびに爆破時刻の精密な測定を行った. 観測点の位置決定は, 中国側の測量によった. この結果, ノイズにより利用出来ないものを除いて100を越す観測記録が得られた. 63年1月13日から2月12日まで中国側研究者が来日しデータの共同解析を行った. 其の結果, 調査地域は, 1.7ー1.8, 5.3ー5.5km/secのP波速度をもつ二層構造であり, 非常に簡単な地下構造である事, 基盤は玉田付近で約100m程度と浅くなること等が明らかにされた. 研究班Bは渭河盆地東半の東西約90km, 南北約60kmの範囲について, 地形分類図, 活断層分布図, 活断層諸元資料表を作った. ほぼ東西走向の2帯の顕著な活断層(活動度AーB)が盆地の現地形を規制している事, 周辺の黄土高原を切断する20余のBーC級の活断層が有り, いずれも正断層である事, 1556年の華県の大地震(M8.8)は盆地南縁の顕著な活断層がその震源であったらしい事, 西安市及び其の周辺にも多くの活断層が有り, 近年のクリープ性地割れは共存活断層に沿って生じている事(累積性がある)などが明かとなった. また, 地割れを横切って設置されたクリープ・メーターにより, その地割れがクリープ運動を続けている事を確認した. そして, クリープ速度と観測期間における地震活動とが同調して変化している例を見い出した. 浅層地震計による予備的調査では, 地割れをこえると地震波が急速に減衰する記録が得られた. 現在微小地震計による地震観測を実施中である. 研究班Cは現在現地において地下水ラドン連続測定装置を設置中である.
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