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細胞内遊離カルシウム濃度の経時的モニタリング法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 62041156
研究種目

海外学術研究

配分区分補助金

研究代表者

鬼頭 昭三  広島大学, 医学部, 教授 (00010140)

研究分担者 SEUNG U Kim  Univ.of British Columbia, Division of Neu
郡山 達男  広島大学, 医学部附属病院, 助手 (80195693)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
研究概要

培養細胞系を用いて, 脳の単一神経細胞内の任意の位置におけるカルシウムイオン濃度の時間的変動パターン及び細胞内におけるカルシウムイオンの分布パターンの移り変わりをコンピュータライズされた画像解析装置を用いて定量的に観察する. この系に各種の物質を加えることにより, 細胞機能, カルシウムイオン,各種生理活性物質の関係を明らかにすることを目的とする. このことは, 生物学的研究としてのみならず各種神経疾患の治療法の開発につながる意味を持つものと孝える.
従来より我々は, ラット海馬培養神経細胞内のカルシウム濃度の変動を倒立螢光顕微鏡ービデオカメラシステムを用いて観察している. 今回は新たに, 胎生末期のラットから副腎,dorsal root ganglion (DRG),superior cervical ganglion (SCG),neocortex,脊髄を取り出し, adrenochromaffin cell (AC)や各部位の神経細胞のdissociated cell cultureを行った. 細胞内遊離カルシウム濃度測定については, 既に我々が設置している倒立螢光顕微鏡ービデオカメラシステムにARGUS 100, (浜松ホトニクス社製)を接続し, 各種生理活性物質の刺激による細胞内カルシウム濃度の変化を自動画像解析することによりデータ処理した. 輝度測光の際, これまでのシステムでは一画面上から一度に二点の情報しか得られなかったが, この画像処理システムによれば, 全ての輝度情報が0nmと340nm励起の輝度比, または細胞内カルシウム濃度に変換され一画面上から一次元, 二次元の情報が何点でも任意に得られる. 画像は340nmにおける輝度, または340nmと360nmの輝度比によりカラーコードをもって色付けされ, より視覚に訴える情報が得られる.
海馬培養神経細胞に10^<-5>M acetylcholine (ACh)或いは10^<-5>M somatostatinを作用させると, それぞれ単独で細胞内カルシウム濃度が上昇した. しかし細胞ごとに異なるカルシウム濃度の変動を示し, 各々の細胞の持つ情報伝達系には多様性があることがわかった. 今後AChとsomatostatinの相互作用が相加であるのか相乗であるのかについて検討を重ねる必要がある. またACをNGF存在下で培養すると突起をのばし神経細胞化する. この細胞にAChを作用させると細胞内カルシウム濃度の上昇がみられた. NGF非存在下ではACは丸い細胞形態を保つが, この状態でもAChが細胞内カルシウム濃度を上昇させるかどうかを更に観察していく予定である.

報告書

(1件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Japanese J.of Pharmacology. 40. (1986)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Brain Research. 337. (1986)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] "Neuroreceptors and Signal Transduction" (1988)

    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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