研究分担者 |
何 安光 中国医科大学, 肺瘤研究所, 副教授
張 文范 中国医科大学, 肺瘤研究所, 主任教授
張 〓昌 中国医科大学, 肺瘤研究所, 副所長
季 厚文 中国医科大学, 肺瘤研究所, 所長
下方 薫 名古屋大学, 医学部, 助手 (10022906)
季 冰 中国医学科学院, 脾瘤研究所, 顧問
山口 希 京都府立医科大学, 講師 (40079752)
青池 晟 京都府立医科大学, 助教授 (00117871)
藤井 雅彦 (財)東京都がん検診センター, 室長
吉見 直己 岐阜大学, 医学部, 助手 (30166996)
高橋 正宜 杏林大学, 医学部, 客員教授
伊藤 宣則 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 助教授
佐々木 隆一郎 名古屋大学, 医学部, 助教授 (80131241)
土橋 康成 京都府立医科大学, 助教授 (50106390)
川井 啓市 京都府立医科大学, 教授 (50079745)
黒木 登志夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90006073)
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研究概要 |
中国東北地区沈陽市の中国医科大学腫瘍研究グループと協力して中国遼東半島に多発する胃癌(庄河県)および肺癌(撫順市)の発生要因の検討と病理学的所見, 血清学的所見を中心とした発生機序の解明をおこないわが国の知見と比較し, 癌予防対策に資せんとするものである. この他北京の中国医学科学アカデミー癌研究所と協力して食道癌の細胞学的研究をおこなった. 1.胃癌 中国では胃癌が40歳代に多発することと, 多発地区住民の胃粘膜所見が慢性非萎縮性胃炎像を主体とした前癌病変で, 日本人のそれとは異なるので, 以下の検討を行った. (1)胃の粘膜下組織の退行性変化の観察:胃切除後, 血管に墨汁を注入して胃の粘膜下組織の退行性変化を観察した. 12月までに13例実施し, 引き続き例数をふやし解析中である. 日本人では京都府で実施し, 毛細血管の退行性変化がとらえられているので両国間で比較する. (2)中国における胃の前癌病変については中国例でさらに検討がすすめられている. (3)胃癌多発地区庄河県において200例の胃癌の症例・対照本で解析をすすめている. 内容は生活様式(食習慣を中心), 職業, その他社会医学的背景である. 2.肺癌 撫順地区は石炭, 石油産業の中心で大気汚染, 職業性有害物質曝露のある地区であり, 男女とも肺癌が高率である. 先に行った肺癌のパイロット研究で病理学的所見が日中間で相違をみとめた. そこでこの地区で, X線間接撮影と細胞診による早期肺癌発見と日本における知見との比較研究を企画した. X線検診が1988年3月から始めることができたので, 1988年度5月頃より, 細胞診を加える予定である. 3.食道癌 中国側に研究のアドバイスをし, また研究者を日本で教育した.
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