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ホンコンにおける女性肺癌の特徴と成因解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62041814
研究種目

海外学術研究

配分区分補助金
応募区分がん調査
研究機関愛知県がんセンター

研究代表者

富永 祐民  愛知県がんセンター研究所, 副所長兼疫学部長 (30124530)

研究分担者 I T M Kung  ホンコン国立クィーンエリザベス病院, 病理学コンサルタント医
DAISY Saw  ホンコン国立クィーンエリザベス病院, 病理学コンサルタント医
LINDA C Koo  ホンコン大学, 地域医療学, 講師
JOHN H C HO  ホンコン国立バプティスト病院, 放射線腫瘍学コンサルタント医
松下 秀鶴  国立公衆衛生院, 地域環境衛生部, 部長 (30124407)
清水 弘之  東北大学, 医学部・公衆衛生学教室, 助教授 (90073139)
松木 秀明  東海大学, 医学部・公衆衛生学教室, 講師 (90096264)
森 享  (財)結核予防会結核研究所, 研究第2部, 部長
土屋 永寿  (財)癌研究会癌研究所, 病理学研究員 (00072314)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1987年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
研究概要

世界的にみて極めて肺癌死亡率が高いホンコンの女性肺癌の特徴と成因を究明するために, ホンコンと日本の女性肺癌についての病理学的, 疫学的調査(肺癌の発生部位, 組織型の比較, 肺組織の重金属などの定量, 室内粉じん量の測定, 非喫煙女性の肺癌のケース・コントロール研究など)を行う. ホンコンの女性の喫煙率は低率であるため, 喫煙以外の調理に伴う室内汚染や受動喫煙, 呼吸器疾患などの諸因子と肺癌の関係を明らかにすることが可能であり, 喫煙以外の肺癌予防に役立つ資料を得ることが期待できる.
昭和59〜61年度にかけて, ホンコン九龍地区の1小学校の生徒約300人とその母親を対象として, 疫学調査を行い,No.ナ_<2.ニ>個人曝露量および尿中ハイドロキシプロリン量からみると日本とホンコン間で大きな差がないことがわかった. 喫煙率, 大気汚染の程度についても日本とホンコン間で大差はみられなかった. しかし, 質問票調査から, ホンコンでは子供, 母親共に日本にくらべて, せき・たんなどの呼吸器症状の有症率が約10倍も高率であることがわかった.
本年度は調理, 線香, 受動喫煙などによる室内汚染を客観的に測定するために, ローボリウムエアーサンプラーを持参し, パイロット調査を行った. その結果, 喫煙者が居り, かつ線香をたいた家庭の居間ではB(a)P濃度が高く, 喫煙者が居らず, かつ線香もたかなかった家庭の居間のB(a)P濃度は低いことがわかった. パイロット調査では1週間の連続測定を行い, 日変動の程度を調べた. 昭和63年度の4〜6月に日本とホンコンで同時に室内汚染の測定を行う予定である.
本年度は室内汚染(粉じん中発がん物質および落下細菌・真菌)の測定の研究計画の策定およびパイロット調査を実施すると共に昭和60年度に行った疫学調査の結果を集計, 解析し, 呼吸器症状等に関する結果をまとめて雑誌に投稿した(受領済, 印刷中). 尿中ハイドロキシプロリン, NO.ナ_<2.ニ>に関するデータも集計, 解析し, 報告原稿を作成しつつある. 尿中ニコチン/コチニン量についても一部測定した.
病理組織学的研究については昭和59〜61年度にホンコンと日本の女性肺癌手術例について発生部位と組織型を比較し, ホンコンでは中心型が多いことを明らかにした. 本年度はこれらの結果をまとめて, 研究報告を雑誌に投稿した(受領済, 印刷中). 本年度からは新たにホンコンの女性の肺癌手術例と非肺癌剖検例の肺標本を収集し, 肺に沈着した重金属類を測定し, 発癌因子の環境性曝露を客観的に調べつつある. すでに約100例の肺標本を収集した. 日本の同様の肺標本についても同じ方法で測定し, 両者の結果を比較する予定である.

報告書

(1件)
  • 1987 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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