研究分担者 |
王 筌 中国地貭科学院, 岩石中心, 高級工程師
市川 浩一郎 大阪市立大学, 名誉教授 (70046738)
井口 博夫 神戸大学, 理学部, 教務職員 (40112073)
前島 渉 大阪市立大学, 理学部, 助手 (20173700)
松田 高明 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (50145827)
八尾 昭 大阪市立大学, 理学部, 講師 (40047353)
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研究概要 |
内モンゴル・吉林地帯は中朝地塊の北側に位置し両者の間を蔭山一図們縫合帯が東西に走る. 上記地帯のペルム系トリマス系の層序・構造を総合的観点から検討し,また境界縫合帯の形成を検討し,ペルム・トリアス紀変動の実態を解明する. 内モンゴル・吉林地帯は古生代シベリアプレートの"南縁"をなし,これと中朝地塊とは古地磁気学の知見を参照すると,ペルム紀には大きく分離していた. ペルム・トリアス紀変動により両者は合体するにいたった. この研究を通じて日本列島地域の付加テクトニクスの理解にも重要な展望を提供することを目的としている. 本研究は課題「内モンゴル・吉林地帯のペルムートリアス紀変動の地貭学的研究」のもとに古生代シベリア地塊と中朝地塊が合体したペルム・トリアス紀変動を蔭山一図們縫合地帯において, 層序,岩石年代,構造,古地磁気の立場からその実体を解明しようとするものである. 昭和63年の本調査を円滑にし, また成功させる為,今回は中国地貭科学院地貭研究所,沈〓地貭砿産研究所の共同研究者の緩助のもとに日本側代表者石井健一(神戸大学),分担者八尾 昭(大阪市立大学),松田高明(姫路工業大学)が予備調査を行った. 野外調査の前後には北京と沈〓の地貭研究所にて詳細にわたって検討,討論を行った. 野外調査については下記の通り実行した. (1),錫林浩特ー朝克鳥拉;縫合体に露出するオフィオライト及びペルム紀海成層の地貭調査 (2),錫林浩特ー日音諾尓;アンガラ古陸側のペルム紀層の検討 (3),正〓白旗(錫林活特の南)の南部の三面井,額里〓付近のカタイシア古陸側のペルム紀地層の研究,多数の化石(生層序のためのサンプル),古地磁気用のサンプルを採集した. (4),吉林地区;延吉ー開山屯,豆満江沿いに分布するカタイシア古陸側の上部ペルム紀地層の調査 上記野外調査区で古地磁気,生層序をしらべるための火山岩,石灰岩,チャートの試料を採集し,帰国後検討を行っている. 今回の予備調査で本調査地は大〓安嶺東麓の林西ー赤峰の南北ルートが最適地で,そのルートで精査を行うことが重要であるという結論に達した.
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