研究分担者 |
吉田 直亮 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00127317)
下村 義治 広島大学, 工学部, 教授 (40033831)
香山 晃 東京大学, 工学部, 助教授 (80092203)
松井 秀樹 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (50005980)
義家 敏正 北海道大学, 工学部, 助教授 (20124844)
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研究概要 |
昭和57年度より5ヶ年計画で実行されてきた米国ローレンスリバモア研究所の強力核融合中性子源RTNSーIIによる材料照射は,62年1〜3月の間にその最終照射として低温照射,室温および150℃/350℃の繰り返し照射を行い,計画していた全ての照射を完了した. これらの被照射試料は62年6〜7月の間に東北大学金属材料研究所附属材料試験炉利用施設に返送され,直ちに照射後実験が開始された. 62年度内に31名の研究者および大学院生が延55回出張し実験を行った. 研究成果は,材料の種類・照射条件・実験法等に関して極めて広範にわたるため,ここにはキーワード的な記述しかできない. 欠陥構造に関しては,照射した金属における反跳エネルギー効果,アルミニウムと鉄における観察不可能なカスケード欠陥の検出と解析,稀薄合金における溶質原子の効果の系統化と解析,高純度鉄の電気抵抗回複, B^<10>を添加したバナジウムにおけるヘリウムの効果,フェライト鋼およびPCA鋼の低温高温照射効果,低温照射低温観察による変位カスケード損傷の初期構造の観察,金および鋼の照射誘起欠陥構造の安定性,ニッケルにおける微量不純物効果の検出,ボイドスゥエリングの核分裂ー核融合相関,鉄,鉄ークロム,モリブデンの陽電子寿命の核分裂ー核融合相関,等があげられる. また機械的性質変化としては,試料サイズ効果の実照射試料による検討が行なわれ,各種金属・合金の構造変化との対応も含めて核分裂ー核融合相関の検討が広く行なわれた. これらの研究成果は19編の論文にまとめて,西独カールスルーエにおける第3回核融合炉材料国際会議(62年10月)に報告した. またこれらは全てJ.Nucl.Mater.に出版の予定である. この他,全297ページの英文報告をRTNSーIIによる材料照射研究の速報第3号として印刷公表した.
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