研究分担者 |
雨宮 進 名古屋大学, 工学部, 助手 (20023856)
山脇 道夫 東京大学, 工学部, 教授 (30011076)
渡辺 国昭 富山大学, トリチウム科学センター, 教授 (50001326)
田辺 哲朗 大阪大学, 工学部, 助手 (00029331)
日野 友明 北海道大学, 工学部, 助教授 (30109491)
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研究概要 |
当研究代表者らは, 昭和61年度より次期核融合プラズマ実機装置で使用される第一壁材料のシミュレーション実験による特性評価を行なうとともに, 適切な材料の選拓とデーターベースの構築を目標にして研究を行ってきた. 等方性黒鉛機に加え, 本年度から炭素/炭素復合機および表面改質炭素材について, (1)真空工学的特性として内部表面積,気体放出について (2)耐プラズマ安定性の評価として, 低エネルギー水素イオン照射によるメタン生成や注入水素量,表面損傷状態を観察した. (3)等方性黒鉛材の熱衝撃安定性および破懐力学的特性について調べた. (4)実機プラズマ装置での炭素コーティングを行いプラズマ特性におよぼす影響について調べた. 主な結果について列記すると, 等方性黒鉛材では嵩密度の大きいものほど比表面積も大きく, 気体放出量も多い. また放出される気体の種類は,水,水素,CO,CO_2に加え不飽和結合を有するC_2,C_3系の炭化水素も放出していることがわかった. C/Cコンポジットの比表面積は現在までのところでは, 嵩密度との間には相関性がないものと思われる. また気体放出量は等方性黒鉛に比較して少ないことがわかった. 低エネルギー水素イオン照射により, 黒鉛材の形態が変化した. トラップされた水素量のうち約12%がメタンとして放出する. 等方性黒鉛材の熱負荷による破懐テストを行った結果, ほぼ同程度の破壊靭性があった. また異方性黒鉛(グラファイト)に比べて, いずれも大きいことがわかった. また亀裂進展性も他のエンジニアリングセラミックスに比べて極めて高いエネルギー抵抗性を示した. 実機プラズマ装置での炭素コーティングの結果, プラズマ中の鉄不純物量が激減し, その結果2MW以上の長パルス中性粒子入射加熱が可能になった.
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