研究概要 |
不純物成分の異なる多くのステンレス鋼試験片にNBIを用いて瞬時超高熱負荷を加え, 溶融・再凝固後の表面性状を調べた. その結果, 硫黄や酸素濃度の高い材料は繰返し負荷で進展する凹凸を生じるので, 第一壁材としては不適当なことがわかった. MPDアークジェットを用いてステンレス鋼の表面を溶融させると同時に, アークジェットにより試料に流れる電流と外部磁場とで溶融層に電磁力を作用させた. その結果, 電磁力が表面張力を上回る条件を満たすとき液滴の飛散を場じることがわかった. 大出力CO_2レーザーを用いた照射実験と照射材の材料強度特性及び温度,熱応力解析を行った. すなわち,SUS材につき, 照射時の溶融・蒸発挙動及び温度,応力解析による検討,高融点材料の破壊特性の実験・解析からの検討などを行った. さらに, ディスラプションを高熱負荷源NBIで模擬し, 第一壁候補材SUS304鋼に表面損傷(溶融, 割れなど)を与え, 損傷形態, 寸法の詳細な観察を行った. その結果, き裂は割れから進展し, 凹みからのき裂発生は起こらないことが明らかとなった. 最後に, プラズマディスラプション時に第一壁に流れる渦電流, 及びそれによって生じる電磁力の解析を行うために, 三次元渦電流解析コードの開発を行い, 実験との対応を行うことにより, 新しく開発した解析コードの妥当性を検討した.
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