研究概要 |
1.圧縮波のMHD表面波的性質の実験的実証は61年度になされたが,その表面波の解析にまだ問題点があることが判明した. 今年度はこの点を解決すべく,最大エントロピー法などを用い,その空間構造を明らかにした. また,分散関係においてのmerging現象も再確認した. (以上はm=-1モードについて) 次にm=+1圧縮波がw〈w_<ci>の領域で,m=-1の場合のメカニズムとは異なるが,やはり表面波的振舞をすることが理論的に指摘されていることに注目し,その確認のための実験を行なった. この場合は,m=+1の圧縮波は,m=-1のSAWと干渉しながら伝搬していることが確認された. また,ポロイダル面での磁場変動成分の時間発展より,M=+1モードであることも同定されると同時に右偏波,左偏波の構造も確認された. さらにw〉w_<ci>の領域では,表面波的質が臼えbody waveになることも実証された. 今後の問題としては,これらの表面波とアルフベン共鳴との関わり,さらにkineticアルフベン波へのモード変換の実験的研究である. 2.トーラス装置CSTNーIIIにおいては,61年度にトロイダル,ポロイダルモード(n,m)を3台のアンテナを用いて決定できることが明らかになり,今年度は(-1,-1)モードを励起することによりDAWの固定が行なわれた. その結果,トロイダル電流の上昇につれてt=2.5msぶ磁気プローブにピークが現われることがわかったが,このピークが空間磁場の構造よりDAWに依るものであることが明らかになった. またt〈6msではDAW共鳴後のプラズマ密度の上昇に伴ないアルフベン共鳴点が例に移動していく様子も観測された. またこのときBzプローブの2次元空間における相対的位相角差よりm=-1モードであることも確認された.
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