研究分担者 |
近藤 義臣 群馬大学, 工学短期大学部, 教授 (10008518)
佐藤 哲也 広島大学, 核融合理論研究センター, 教授 (80025395)
中井 貞雄 大阪大学, 工学部, 教授 (10029019)
大道 博行 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助手 (70144532)
三間 圀興 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 教授 (30033921)
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研究概要 |
20名程度の参加者による研究会と研究作業会を3回開催し討論と検討を行った. また, シミュレーション,モデリング,実験の打ち合せ, データの検討を個々のグリープで行った. 今年度の主な成果は次のようである. 1.エネルギー注入と磁場生成機構. レーザー生成プラズマでの自己生成機場をいろいろな配置で計測を行い, 直接的な計測では500kGauss中の磁場を確認した. また, 磁場の方向等も計測し, レーザー生成高エネルギー電子による生成機構の解析を行った. 2.force free 磁場生成過程とプラズマモデリングの高ベータ(β>1)のプラズマモデリングについて幾くつかの検討を行った. しかし, 実験のプログラム作成等は残された課題である. 3.エネルギー及び粒子閉じ込めと点火条件の今年度の研究の中心であり, 実験,シミュレーションの著しい進展をみた. 実験では, 重水素を含むプラスチックシェルを金のシェルにコートし, 熱核反応中性子を観測した. その結果, 中性子発生の持続時間が約5nsより短いが同じ程度であった. 正確な評価は今後の実験に待たなければならないが, 燃焼時間が5nsとすると通常の慣性核融合ではせいぜい300psであるから, 非常に長い閉じ込め時間である. これらのことは, 温度2KeVの高温プラズマでnτ【greater than or similar】×10^<12> scm^<-3>の達成を示唆するものである. 計算機シミュレーションでは, 核燃焼の点火に必要な条件を調べた. 特にMICFの特徴である, 温度Tと半径と密度の平方根の積a√<n>依存性を明きらかにし, また, 点火に必要なドライバーのエネルギーを定量的に評価した. さらに, 燃料からのX線輻射が, 金属シェル内面のアブレーションを引き起こし, プラズマの膨張損失を抑制することにより, エネルギーのリサイクリングが生じることを明きらかにした. これらの成果はIAEAで発表される予定.
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