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トリチウムの生物影響に関する細胞・組織学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62050039
研究種目

核融合特別研究

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

澤田 昭三  広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (60034625)

研究分担者 中村 典  放射線影響研究所, 室長
田中 公夫  広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (70116622)
重田 千晴  広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (10034654)
李 俊益  広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (20175029)
佐藤 幸男  広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (70034634)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
1987年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
キーワードマウスの脳細胞死 / マウスの妊性 / マウスの皮膚創傷部 / ヒト赤芽球系幹細胞 / ヒトリンパ球の染色体異常と致死 / ヒト精子染色体 / 有機結合型トリチウム
研究概要

1)母親の胎内で原爆破爆した子供の多くに極度の知能発育遅滞がみられ, 大きな社会問題となっている. そこで知能発育に対するトリチウムのリスクを推定するためマウスによる基礎実験を行なった. その結果, ガンマ線の急照射では脳細胞死は容易に検出されたが, 緩照射では死亡率が大幅に低下した. 一般にトリチウムは緩照射のため脳細胞死の検出方法を今後検討しなくてはならぬ(佐藤).
2)マウスの卵母細胞に対するトリチウムの致死効果が妊性にどの程度影響するか調べたところ, トリチウムを16ラド以上照射すると対照群に比べて明らかに妊性が低下するが, ガンマ線ではもっと多量の線量を照射しないと低下しない(李).
3)マウス皮膚創傷部からのトリチウム水の吸収速度は傷の種類によって異なるが, 傷の組織学的な観察を行なったところ, 傷害度と吸収速度がよい一致を示すことがわかった. また, すり傷からのトリチウム水の吸収は脂溶性塗布剤では完全に抑制できなかった(澤田).
4)ヒト骨髄細胞のうち赤芽球幹細胞BFUーEに対するトリチウムの致死効果を調べ, ガンマ線に対するRBEとして1.3を得た(重田・大北).
5)ヒトのリンパ球の染色体異常と小核出現率を指標としたトリチウム水のRBEはそれぞれ2.8と2.6が得られた(田中). また, リンパ球の致死を指標とするとRBEは2.8となった(中村).
6)トヒ精子染色体に対するトリチウム水の影響を調べ, X線に対するRBEとして2.3が植られた(美甘ら).
7)マウス3T3細胞に対するトリチウム水の影響を生存率, 癌化率及び突然変異率を指標としてRBEを求めたが, 生存率では1.0,癌化率では1.7が得られ, 突然変異に関しては十分な結果が得られなかった(榎本).
8)マウス受精卵の胚盤胞形成を指標として有機結合型トリチウムの影響を試験管内で定量的に調べ, トリチウム水に比べ100〜10000倍も強い影響を与えることがわかった(山田).

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y.Satow,J.Y.Lee,S.Sawada,N.Nakamura: Congenital Anomaly. 27. 23-29 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 竹岡清二,辻村智隆,黒田トクエ,川見昌春,澤田昭三: 広島大学原爆放射能医学研究所 年報. 28. 127-132 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤幸男,李俊益,大滝慈,澤田昭三,中村典,岡田重文: 広島大学原爆放射能医学研究所 年報. 28. 143-153 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 李 俊益,佐藤幸男: 広島大学原爆放射能医学研究所 年報. 28. 155-166 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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