研究分担者 |
北尾 悌次郎 大阪府立大学, 工学部, 教授 (10081324)
米田 茂夫 大阪府立大学, 工学部, 教授 (00026006)
江口 章次 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023099)
石川 満夫 広島大学, 工学部, 教授 (20025985)
阿河 利男 大阪大学, 工学部, 名誉教授
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研究概要 |
本研究は有機資源を再評価し, その高度利用を目的とする研究の一環として, 有機芳香族, 複素環系化合物資源および有機ケイ素化合物を中心に, それらの高付加価値化のための機能付与, 高度利用を検討した. 本年度も前年に引続き広い視野から各種芳香族炭素資源をとりあげている. 研究は大別して次のように分けられる. すなわち1)特異な生理活性, 2)酸化還元, 電荷移動錯体といった化学的特性, 3)光・電気特性, 4)機械的強度物性というように分類し, かつfine chemicalsからspeciality materialsとしての観点との対応を考慮して研究をすすめた. 以下に研究報告の一部を記す. 1)阿河等はPQQTMEを主とする種々の複素多環系オルトキノン化合物を合成し, 遷移金属触媒反応のメディエーター機能を明らかにし, 2)米田等はチェノ〔3, 4-C〕チオフェン誘導体の物性検討とともに各種電子受容体とCT錯体を形成させ, その電気的性質を検討した. 江口等はアダマンタン系化合物を取り上げ, 各種誘導体の合成を試み, 新規ファインケミカル材料の開発を目指して研究をすすめた. 3)北尾等は非線形光学材料としてSHGを示す有機物を取り上げ, その分子分極率とマクロな分子配列性からの検討をし, 新しい光学機能の開発を進めた. 石川等はポリマーバックボーンにSi-Si結合とπ-電子系置換基とを交互に与えて可溶性ポリマーを合成し, その溶液中および固体フィルムでの光挙動を明らかにして, レジスト材料への利用を提示した. 4)内田等はカーボンファイバー表面処理として, 鉄コーティングにつづきCo, Niのコーティング法を開発し, 複合材料素材としての強度等の検討を行った. その他の共同研究者については別に詳細な報告書を作成したので参照いただきたい.
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