研究概要 |
本特定研究は, 炭素資源, 特に芳香族資源の高度利用を目指して, 解決の方針を設定することを目的として発足したものである. 小林はこの特定研究の代表者として, かつ総括班班長として, 特定研究全体の研究計画の立案と推進の責任を負っている. 初年度には6つの計画研究班構成で出発したが, 第2年次より, 研究者数が多く, 研究目的も多岐にわたる3班を, 3A班(有機炭素資源高度利用のための高選択性有機合成反応の開発), 3B班(有機炭素資源高度利用のための高選択性触媒反応の開発)の2班に分割し, 研究の集約化をはかった. 昭和62年度には, 第1年次, 2年次における公募研究者の研究業績を審査の上, 計画研究班員として, 該当する各班に繰入れた. また, 昭和62年度は, 本特定研究のまとめの年でもあるので, 各班の研究の活性化をはかるため, 研究成果が顕著と審査された研究班員に対し, 研究費の特別配分を行った. 昭和62年度の公開シンポジウムは2回(第6, 7回目)開催した. 第6回シンポジウムは大阪クラブにおいて, 昭和62年9月29日, 30日に開催し, 成果報告12件を主体とする講演を行った. 第7回シンポジウムは, 東京ガーデンパレスにおいて, 昭和63年1月20日, 21日に開催し, 12件の研究発表講演を行い, 延べ400名の参加者による活発な討論が行われた. 両シンポジウムとも, 多数の一般参加者があったことは, 本特定研究に対する社会の関心の高さを示すものと考えられる. 総括班としてのその他の活動は次の通りである. 1)2回の総括班会議, 3回の班長会議の開催, 3)昭和62年10月8日に文部省において, 学術審議会による研究成果に関するヒヤリングが行われ, 研究代表者(小林)および飛田, 廣部両幹事が出席し, 説明を行った. 3)シンポジウム要旨集(No.6, 7)および昭和62年度成果報告書の発行.
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