研究分担者 |
丹羽 修身 京都大学, 理学部, 助手 (70144318)
平賀 壮太 熊本大学, 医学部, 教授 (40027321)
木南 凌 新潟大学, 医学部, 教授 (40133615)
西本 毅治 九州大学, 医学部, 教授 (10037426)
水野 重樹 東北大学, 農学部, 教授 (90112903)
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研究概要 |
本研究は, 染色体の分離・分配, 維持等染色体機能に不可欠なDNAドメインを同定それらの機能を追求し, さらに人工染色体の作成およびその操作を容易にすることを目標としている. 以下に延べるのは本年度達成された研究成果の一部の概要であるが, 本年度の研究目標は充分に達成できたと考えられる. 1.ヒト染色体凝縮に必須な遺伝子産物をタンパク質レベルで把握することに成功した. これはアミノ酸の反復単位を有し, 核に局在する. (西本毅治) 2.ニワトリの性染色体に局在するヘテロクロマチン反復DNA単位のタンパク質複合体構造について極めて興味深い事実を発見した. すなわち, このWタンパク質は非常に大きな複合体構造を形成し, これの周囲に折れ曲がりを有するDNAが結合するというものである. (水野重樹) 3.大腸菌において, 染色体およびFプラスシドの分配に必須な遺伝子をいくつか新たに同定したが, そのうちのひとつはジヤイレース遺伝子であることが判明した. (平賀壮太) 4.分裂酵母第III染色体の動原体領域とラロメア配列のみから成立する, アームレス・ミニ染色体を作成することに成功した. 有糸分裂では正常に分配するが, 減数分裂では二価染色体を形成しない(丹羽修身) 5.DNAトポイソメラーゼIIが, 染色体の凝縮と分配に必須であることを明らかにした. トポIIを欠損すると染色体は最終的に凝縮した構造にならずからまりあいを有したものとして止まる. また, 分配時には, 正常に分離できず, 染色体は伸び切った(ストリーク構造)状態でも二つに分配できなくなる. (柳田充弘) 6.マウスミニサテライトDNAの生成起原についての解析を行ない, 個体差も検出できるようになった(木南凌)
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