研究分担者 |
木村 靖夫 鳥取大学, 農学部, 教授 (10011983)
新城 長有 琉球大学, 農学部, 教授 (40045092)
丸茂 晋吾 名古屋大学, 農学部, 教授 (30023394)
日向 康吉 東北大学, 農学部, 教授 (00005589)
原田 宏 筑波大学, 生科系, 教授 (90015991)
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研究概要 |
第1グループ:日向はBrassica spの自家不和合性が, 柱頭の高温処理で打ち破れ, それが時間の経過とともに回復することを見いだし, 自家不和合性の発現には原形質膜が重要な役割を果たしていることを明らかにした. 鈴木はB.campestrisのS8, S9株に共通に存在する糖蛋白質を見いだし, そのアミノ酸配列がS糖蛋白質と相同性が高いことを明らかにした. 木村はクロマツの花粉の発芽阻害物質として得られた化合物をイネに投与し, 特定の時期に与えると不稔率が高まることを見いだした. 新城は野生の雄性不稔イネについてその雄性不稔細胞質と稔性回復遺伝子の同定を行い, 配偶体型の7系統のものを同定した. 関谷は花粉発芽に影響を与える物質として, ピロロキノリンキノンが各種の植物の花粉の発芽を促進することを明らかにした. 第2グループ:原田はニンジンを用い, Riプラスミド導入による毛状根を経由しての不定芽の形成に成功し, これに関与するRiプラスミド上のT-DNAの遺伝子の同定を開始した. 岩村はニンジン培養細胞におけるオーキシンの効果を検討し, カルス化, 不定胚形成における種々のオーキシン誘導体の作用様式を推定した. 安田は高い再分化能を有する培養細胞の誘導とその維持の条件を検討し, カルス形成時の材料部位, 組織の選択, 培地組成が重要であることを明らかにした. 三位は器官分化能の遺伝的な差異を検討し, それらが遺伝的な性質であることを明らかにした. 山口は微量な内生の植物ホルモンの定量のためのイムノアッセイの系を確立し, オーキシン, サイトカイニン アブシジン酸の抗体を作成した. 丸茂は新オーキシンを開発するため, 各種のインドール系化合物を合成し, 強力なオーキシン, 抗オーキシンを創製した. 亀谷は再分化能を消失した個体の細胞融合による再分化法を確立するために, universal hybridizerを作出し, その有効性を明らかにした.
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