研究分担者 |
広部 雅昭 東京大学, 薬学部, 教授 (20012594)
竹内 昭 順天堂大学, 医学部, 教授 (70052959)
小林 義郎 東京薬科大学, 教授 (90057282)
金澤 一郎 筑波大学, 臨床医学系神経内科, 助教授 (30110498)
大賀 晧 北海道大学, 獣医学部, 教授 (10001512)
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研究概要 |
本研究班の今年度の成果は次の通りである. 大塚班員は新生ラットの摘出中枢標本を用いて, タキキニン拮抗薬Spantideが侵害反射を抑制すること, またP物質がGABAニューロンからGABAの放出を惹起こすことなどを示した. 金澤班員は新生ラットの摘出脊髄標本を用いてブタ脊髄から新しい生理活性を持ついくつかのペプチドを新たに見い出した. 竹内班員も同じ標本を用い, グルタミン酸レセプターが脊髄前角細胞の樹状突起上に高濃度存在することを示唆する成績を得た. 大賀班員は迷走神経刺激によって起こるイヌ胃の弛緩と血管拡張にVIPが関与することを示した. 藤原班員はウサギ虹彩括約筋において経壁電気刺激によって起こる非コリン, 非アドレナリン作動性収縮が主として三叉神経由来のニューロキニンAによるものであることを示唆した. 矢内原班員はガラニンおよび関連ペプチドを合成して, 単離ラット膵灌流系においてグルコース刺激インシュリン放出抑制作用にはガラニンの全アミノ酸配列が必要であることを明らかにした. 小林班員はペプチドの化学修飾を行なうため含フッ素アミノ酸を用い5・5・5-トリフルオロロイシンおよび(2S)-5-フルオロロイシノールの合成を行なった. 亘班員は1H-NMRによりCCK-8の立体構造を調べ, CCK-8は疏水性な環境において環状構造をとることを示唆した. 広部班員はヒト脳中にテトラヒドロイソキノリン(TIQ)および1-メチルテトラヒドロイソキノリン(IMeTIQ)が存在することを示し, またIMeTIQはパーキンソン病患者の脳中で著しく減少していることを見いだした. 松田班員はカテコールアミンおよびエンケファリンによる抗利尿作用は視索上核および室傍核のαおよびβアドレナリン受容体およびオピオイド受容体を介する作用であることを示し, またβ受容体の活性にCAMPが関与していることを示唆した.
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