研究分担者 |
芳野 俊彦 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (90013169)
藤井 陽一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00013110)
東口 實 東京大学, 工学部, 教授 (30013626)
都築 泰雄 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10017890)
大越 孝敬 東京大学, 工学部, 教授 (70010709)
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研究概要 |
1)直交2周波光ヘテロダイン干渉計を構成し, 一方の光路に挿入された複屈折光ファイバの外乱に対する応答特性を調べた. 伝播光の複素振幅を光電流ビート信号から取り出し, 統計処理によって, そのパワスペクトル及び相関を求めた. これによりファイバの対外乱特性の評価法を提案することができた. 2)偏波保持及び偏波制御の研究において, 新たに提案した境界積分法による電磁界解析法が単一偏波ファイバの解析に有効であることを示した. さらに, 新しい偏波ダイバーシチ受信機を提案し, その動作解析と基本特性の測定により, 受信感度が偏波状態に依存しないことを示した. 3)弾性振動微小振幅検出において, 検出可能な周波数の高周波化及び検出感度の向上について, 光ファイバ振動センサの極限性能にかかわる問題の検討を進めた. 光検出系及び信号処理法の改善により, 最高周波数, 約1GHz, 及び最小振動振幅, 0.1〜0.5A2F2が達成された. これは, ほぼ極限性能を示すものである. 4)光ヘテロダイン方式ファイバジャイロの零点安定性を向上させる新しい方式の考案と実験を行った. 受動型リング共振方式光ファイバジャイロにおける地磁気によるファラデー効果誘起雑音の解析と低減法の究明を行った. さらに, 駆動波形パラメータの自動設定が可能な擬似光ヘテロダイン方式及び多点型光ファイバセンサの新しい方式の研究を行った. 5)極短光パルスの光ファイバ伝搬について, 高次分散とラマン効果の影響を非線形シュレディンガ方程式の数値解によって調べた. また, 双安定レーザ応用の可能性を調べた. 一方, 量子井戸レーザのスイッチングにより1.3psec幅の光パルスを得た. 6)周波数変調半導体レーザを用いて, ファイバ分布センサを開発した. これにより, 外界から受ける偏光モード変換の大きさとその位置を求めることができた. 種々の対策により, 全ファイバジャイロの雑音を低減し, 1°/Hの中期ドリフトを達成した.
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