研究分担者 |
山崎 弘郎 東京大学, 工学部, 教授 (30092365)
朝倉 利光 北海道大学, 応用電気研究所, 教授 (70001188)
稲場 文男 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (90006213)
村田 和美 北海道大学, 工学部, 教授 (30001118)
内田 照雄 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029155)
|
研究概要 |
光センシングの特徴を最大限に生かすことができる対象は生体であると言っても過言ではなく, 本研究も生体を探るための光センシングシステムに目標を絞っている. 前年度の基礎的研究, 装置試作の段階を経て, 本年度は応用面に関し多くの具体的成果が現れ始めた. 1)細胞レベルでの生体光センシングシステム 透過型顕微鏡を用いる顕微CTシステムが, 新しい顕微鏡とスーパミニコンの設置によって第2段階を迎えマルチスペクトル計測の併用により, 世界初の物質分布立体像が得られた(南・内田), また透明微小生物体内部の屈折率分布を立体再現する位相型顕微CTシステムが完成に近づき, 高精度で微小物体の投影干渉像がえられるようになった(村田). 細胞の励起や加工を目的とした精密測光・照射システムが完成し, その基本特性が検討された(稲場). 2)組織・器官レベルでの生体光センシングシステム レーサスペックルを利用する血流計測システムは基礎データの集積が終了し, 末梢血流分布の画像化を達成するという新しい研究展開が行われたが, 実時間in-situのユニークな診断法につながるものと期待される(朝倉). 血流を始めとする生体内流速測定を目標に行われている空間フィルタリングを基礎とした手法は, その最適化・高速化・精密化を目指したインテリジェント化に踏出し, その一部が達成された(山崎). 3)器官・個体レベルでの生体光センシングシステム 前年のプロトタイプから本格的なシステム化が完了したレーザ走査眼底カメラは, 更にコンピュータソフトが充実して各種画像処理能力を増し, 蛍光画像観測についても大きな効果を示すことが判明した(大頭). 内視鏡画像処理システムは器官表面の3次元形状測定に発展し, 更にカラー画像の相関処理による色われ補正法が開発された(辻内・本田).
|