研究分担者 |
白井 恒雄 慶応大学, 理工学部, 教授 (10051393)
戸谷 誠之 京都大学, 医学部, 講師 (70163988)
伊藤 要 名古屋工大, 工学部, 教授 (50024196)
軽部 征夫 東京工大, 資源化学研究所, 教授 (50089827)
小畠 陽之助 北海道大学, 薬学部, 教授 (80028092)
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研究概要 |
1)微少化. 長さ6.5mm, 幅2.0mm, 厚さ0.2mmの小型FET電極にLB膜を被覆し, さらにペニンリナーゼで修飾して小型ペニシリンセンサを作製した. この小型センサは長期安定性にすぐれていた(長). シリコン基板に微少金電極を形成し酸素電極とし, これを用いた小型グルコースセンサを開発した(軽部). 2)高感度化. 直径3.0mmの光ファイバーにイオノフォア膜を被覆して高感度イオンセンサとした. このセンサではM以下のイオンの計測も可能であった(白井). 酵素反応開始の時間的ずれを利用した複合酵素系による複数基質同時計測センサの性能を評価し, ヒポキサンチン・イノシン存在下でIMP等の計測が可能であることを見出した(渡辺). 3)診断用システム化. 体内埋め込み型人工すい臓用として針状チタン酸素電極を用いてグルコースセンサを作製し, 最高700mMまでのグルコースの計測を達成した(伊藤). 血中ケトン体計測用センサにNADH酸化酵素を組み合わせて性能の向上を実現し, これが重症糖尿病の監視等に有効であることを示した(戸谷). ホスホリパーゼとコリンオキシターゼを同時に使用してリン脂質計測用センサとした. これと血中コレステロール計測用センサの併用が高脂血症の診断に有用であることを明らかにした(牧野). 4)新しい測定方式. アゾレクチンリポソームに苦味およびニオイ物質を与えると膜電位変化を誘起することを見出し, この現象を利用して味およびニオイ識別センサを試作した(栗原). 油水界面イオン選択性電極を利用して尿素センサおよびアセチルコリンセンサを開発した(角谷). 5)生物の直接利用によるセンサ. アメーバ様細胞の刺激応答機構を検討し, 情報の処理や判断が非線形運動系の物理法則に従がうことを見出し, これからダイナミックセンシングイステムを開発する基礎概念を確立した(小畠).
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