研究概要 |
光ファイバプローブ型センサについては, 前年度構成した外乱除去型プローブの光源に出力の高いHe-Neレーザを使用し, S/N比の向上をはかり検出限界を高めた. 光ファイバアームを用い, その外乱除去のため参照光アームをなくしたループ型センサと2本の光ファイバを近接させた補償型センサを構成した. 次に音圧と光ファイバの位相変化については, 各種力学モデルの検討を行った. ○ループ型センサについては, そのループの長さの分だけ, 光路差がつくので, 光源の波長の安定化が特に必要となる. このため周波数安定化横ゼーマンレーザを使用した. 周波数安定度10に対して, 検出感度1Pa/10mとなる. ○補償型センサについては, 参照光路とセンシング光路の長さを等しくし光源の波長の安定化の必要性がなく, 光ファイバカップラを使用して, 振動の影響を受けにくい, オールファイバ型の光学系を試作した. 外乱除去用の信号を光ファイバカップラで分岐して, 参照信号を得た. 検出感度4mPa/10mとなり, 微小圧力変化の可能性を示した. ○音と光ファイバの作用について, 空間中に光ファイバを固定せずにおいた時, ハイドロダイナミック, ラデイアルモデル, 剛体に固定しておいた時, フイックスモデル等から圧力感度を計算した. あまり大きな感度は期待できなかった. ○ポリエチレン円筒とベークライト円筒に光ファイバを巻きつけ, その圧力に対する位相差を検出するトランスデューサを作製し, 数100倍程度感度を向上した. 光ビート信号をアナログ位相計で処理する場合, 信号の振幅変化の影響を受けて, 位相測定に誤差を生じる. ディジタル処理してその影響を除いた.
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