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合成リピドAと特異的に結合するタンパク質の構造と機能相関

研究課題

研究課題/領域番号 62214009
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

岩永 貞昭  九州大学, 理学部, 教授 (90029942)

研究分担者 中村 隆範  日本学術振興会, 特別研究員(PD) (70183887)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードカブトガニ血球 / リポ多糖(LPS) / 抗リポ多糖因子 / LPS結合ペプチド / グラム陰性菌 / C因子 / アルヂニンーα-アミド
研究概要

カブトガニの血球細胞は, リポ多糖(LPS)にもっとも敏感に反応する細胞の一つであり, ごく微量のLPSによって血球凝集と崩壊→脱顆粒→凝固系の活性化→ゲル形成など顕著な反応が引き起こされる. これら一連の細胞反応は, 血リンパに侵入したグラム陰性菌をゲル内に被包化, 殺菌するものであり, 生体防御の一環とみなされている. 著者らは, 主に日本産カブトガニを用いて, こうした血球反応を生化学的に解析し, 凝固反応に関与するC因子やB因子, G因子を分離, 精製し, それらの諸性質を明らかにしてきた. さらに, これらの凝固因子を分別する過程で, LPSと結合し凝固カスケード反応を強く阻害する因子(抗リポ多糖因子と命名)を発見し, 昨年度, 日本産及び米国産カブトガニ血球から単離したものの全一次構造を決定した.
さて, 上記の研究に並行して, 著者らはLPSによるC因子活性化を阻害する物質の精製を進めてきたが, 本年度その単離に成功した. この物質は血球の膜画分に存在し, 20mMのHClで抽出される分子量2000の強塩基性のポリペプチドであった. 構造解析の結果, このペプチドはアミノ酸17残基から成り, アミノ末端はリジン残基, カルボキシル末端はアルギニンα-アミド基を含み, 下記の配列をもつことが明らかとなった.
H-Lys-Trp-Cys-Phe-Arg-Val-Cys-Tyr-Arg-Gly-Ile-Cys-Tyr-Arg-Arg-Cys-Arg-CoNH_2
このペプチドのLPSに対する結合能力は強く, 上記の抗リポ糖因子に匹適するものであった. また, グラム陰性菌の増殖を阻止する作用を示し, かつLPSとの間にゲル拡散法で検出できる高分子複合体を形成することが明らかになった.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Muta,T.: J.Biochem.101. 1321-1330 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Tokunaga,F.: Eur.J.Biochem.167. 405-416 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Nakamura,t.: J.Biochem.101. 1297-1306 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Nakamura,T.: J.Biochem.(1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Kawabata,S.: J.Protein Chemistry. 6. 17-32 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Sueyoshi,T.: J.Biol.Chem.262. 2768-2779 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 中村隆範: "エンドトキシンによるカブトガニ血球細胞の活性化とその生化学的機構「エンドトキシン臨床研究の新しい展開」" 羊土社, 20 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 川畑俊一郎: "血液凝固・線溶・補体系とプロテアーゼ 「実験医学」" 羊工社, 8 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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