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種々の金属エノラート種の構造と反応性評価への新しいアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 62215007
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

中井 武  東京工業大学, 工学部, 教授 (90016717)

研究分担者 三上 幸一  東京工業大学, 工学部, 助教授 (10157448)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード〔2, 3〕Wittig転位 / 金属エノラート種 / トランスメタル化 / エリトロ選択性 / ジアステレオ面選択性 / 不斉合成
研究概要

本研究は, 金属エノラートが転位末端となるジグマトロピー転位るおける「〔2, 3〕Witting対〔3, 3〕Claisen転位の競争」を通して, 種々の"金属エノラート種"の構造と反応性を推定評価しようとするものである. 昨年度は, 最も基本となる"Li-およびSi-エノラート系"を検討したが, 本年度は, 構造的にやや複雑な"Sn(IIとIV)-, Ti(IV)-およびZr(IV)-エノラート系"について研究を進めた. さらに, キラルな"エノラート種"を転位末端とする不斉〔2, 3〕Wittig転位系の開発を検討し, 以下の成果を得た.
1.まず, トランスメタル化法によって発生させた種々の金属エステルエノラート末端の構造をそれぞれの転位挙動を通して推定した. その結果, 〓-シリル化体からトランスメタン化によって発生させた"Ti(IV)-, Sn(Iv)-, およびSn(II)-エノラート末端"では, いずれも〔2, 3〕転位が進行することからC-メタル構造をとっていると推定した. それに対して, 直接メタル化法によって発生させた"Sn(II)-エノラート末端"では, 〔2, 3〕転位は進行せず"chelatedO-メタル構造"をとると推定した. 一方, Li-エノラートのトランスメタル化によって発生させた"Zr(IV)-エノラール末端"はO-メタル構造をとっても〔2, 3〕転位が進行する例外的ケースであることを明らかにした.
2.9-フェニルメントール由来のキラルLi-エノラートを転位末端とする不斉〔2, 3〕転位を検討し, この転位が, 高いジアステレオ面およびエリトロ選択性を示し, α-ヒドロキシーβ-アルキルカルボン酸誘導体のエリトロ選択的不斉合成法となることを明らかにした. 一方, トランスメタル化法により発生させたTi(IV)-およびSn(IV)-エノラートを末端とする不斉転位は, 低い面選択性しか示さないのに対し, Zr(IV)-エノラートを末端とする不斉転位は, Li-エノラート末端の場合とほぼ同等の高い面およびエリトロ選択性を示すことを明らかにした.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Osamu Takahashi: Chemistry letters. 69-72 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Koichi Mikami: Physical Organic Chemistry 1986. 153-160 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 中井 武: ペトロテック(PETROTECH). 10. 58-64 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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