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新規なケイ素化合物の分子設計と典型金属化合物の高選択的反応設計の基礎的理論研究

研究課題

研究課題/領域番号 62215012
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関横浜国立大学

研究代表者

永瀬 茂  横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (30134901)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード芳香族性 / 反芳香族性 / ラジカル性 / 歪みエネルギー / 新規なケイ素骨格
研究概要

(a)芳香族化合物: ベンゼンの炭素骨格をすべてケイ素で置換したヘキサシラベンゼン(Si_6H_6)は, D_3d対称のねじれたイス型の非平面構造をとり, 幾分ラジカル性を持つが, 存在する芳香族化合物である. ヘキサシラベンゼンの興味ある性質は:その原子価異性体であるヘキサシラデュワーベンゼン, ヘキサシラベンズバレン, ヘキサシラプリズマン等のエネルギー差が数kcal/molと非常に小さく, 対応する炭素化合物では非常に不安定な正三角柱構造(プリズマン)が最も安定になることである. これは, ケイ素には不飽和結合よりも飽和結合を形成しようとする強い傾向と, 比較的低歪みの化合物を形成することができる性質があるからである.
(b)多面体及び多環状化合物: 歪み化合物のシクロプロパン, シクロブタン, テトラヘドラン, キュバン, ビシクロブタン, ビシクロヘキサン, プロペラン等の炭素骨格をすべてケイ素骨格で置換すると構造及び歪みエネルギーがどのように変化するかを明らかにした. その結果, 4員環を数多く含む程ケイ素化合物は炭素化合物よりも非常に低歪みになることを見出した. これは, 炭素化合物では非常に合成困難な多面体及び多環状化合物ケイ素の導入により安定化できるという意味で, 分子設計上非常に興味ある結果である.
(c)反芳香族化合物: シクロブタジエンの炭素骨格をケイ素で置換した反芳香族ケイ素化合物は, ポランシャルエネルギー面上の極小点に対応せず, ねじれたテトララジカル構造へ異性化してしまう.
(d)典型金属化合物: グリニャール試薬のカルボニル化合物の付加を取り上げ, 立体経路及び溶媒の効果を理論計算により検討中である.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Nagase,H.Teramae,T,Kudo: J.Chem.Phys.86. 4513-4517 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] S.Nagase,M.NaKano,T.Kudo: J.Chem.Soc.,Chem.Commun.60-62 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] S.Nagase,T.Kudo: Organometallics. 6. 2456-2458 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] S.Nagase,T.Kudo: J.Chem.Soc.,Chem.Commun.54-56 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] S.Nagase,T.Kudo,T.Kurakake: J.Chem.Soc.,Chem.Commun.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] S.Nagase,M.Nakano: Angew.Chem.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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