• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

有機ケイ素ならびに有機スズ化合物を用いる高選択的合成反応の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 62215017
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

内本 喜一朗  京都大学, 工学部, 教授 (90025958)

研究分担者 松原 誠二郎  京都大学, 工学部, 助手 (90190496)
高井 和彦  京都大学, 工学部, 助手 (00144329)
大嶌 幸一郎  京都大学, 工学部, 助教授 (00111922)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードアルケニルスズ化合物 / ラジカル反応 / ラジカル環化反応 / パラジウム触媒 / ペルフルオロアルキル化反応 / フッ素化オレフィン
研究概要

トリエチルボラン触媒によるアセチレンのヒドロスタニル化反応を開拓した. 従来法では, 過酸化物などをカジカル開始剤として用いてこの反応を行い, ビニルスズ化合物を合成してきた. この場合には, 高濃度で反応剤を作用させることが必要であり, また加熱して始めて反応が進行した. これに対し, ここに見出したトリエチルボラン触媒法は低温で反応が行えるのみならず, 反応剤の濃度を低くしても行える点が特徴であり, 分子内の適当な位置に二重結合をもつエンインにこの反応を行えば,まず三重結合に反応が起り, 生成するビニルラジカルが分子内環化反応を起す. このようにラジカル環化反応に役立つヒドロスタニル化を開拓したことになる. また一方, パラジウム触媒がアセチレンのヒドロスタニル化に活性があることを見出し, 温和な条件での付加反応を行うことを明らかにした. 反応はシス付加で進行することを明らかにしており, 基質によっては高い位置および立体選択性でビニルスズ化合物を与える. ビニルスズは有機合成反応剤としてよく利用されているビニルリチウム化合物の前駆体として重要であるが, また一方そのままでも重要なビニル化剤としても働く. ここではパラジウム触媒を用いてペルフルオロアルキル化反応を開拓した. すなわちヨウ化ペルフルオロアルキルにビニルスズ化合物とパラジウム触媒存在下に反応させると, ペルフルオロアルキル基とトリアルキルスズ基とが置換したかたちのペルフルオロアルキル置換オレフィンが生成する. この場合E-ビニルスズ化合物から出発しても, Z-ビニルスズ化合物を原料としても, いずれの場合にも, 生成物はE体が選択的に得られる. このことからラジカル機構で反応は進行すると考えられる. 有機フッ素化合物は生理活性が高く, その意味で簡便な合成法が望まれていたが, ここに示す方法は原料の入手が容易なこと, 反応が温和な条件で進行するなどの特徴がある.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 野崎 京子: J.Am.Chem.Soc.109. 2547-2549 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 一瀬 佳史: Bull.Chem.Soc.Jpn.60. 3468-3470 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 松原 誠二郎: Tetrahedron Letters. 28. 5857-5860 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi