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パラジウム触媒による芳香族C-H結合の活性化を利用する合成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 62215027
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

藤原 祐三  九州大学, 工学部, 助教授 (10029481)

研究分担者 磯村 計明  九州大学, 工学部, 講師 (80037887)
谷口 宏  九州大学, 工学部, 教授 (10037715)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードパラジウム触媒 / C-H結合活性化 / フェノールの合成 / ベンゼンの酸素酸化 / β-ナフトエ酸の選択的合成 / フェナントロリン添加剤 / 酢酸パラジウム / パラジウム黒
研究概要

本年度の研究計画に従って研究を進め, 1.パラジウム触媒を用いることによりベンゼンと酸素ガスよりフェノールの直接合成及び2.ナフタレンと一酸化炭素よりβ-ナフトエ酸の選択的合成反応の開発に成功した.
1.フェノール合成
ベンゼンをPd(OAC)_2などの触媒を用いて1, 10-フェナントロリンの存在下, CO15気圧, O_215気圧, 180°Cで12時間反応させるとフェノールが選択的に生成することを見い出した. 触媒のターンオーバー数は15程度であり, これまでに液相反応で報告されているものの中で最高の値である. 添加剤としてはフェナントロリンの他, 2,2′-ビピリジンなども効果があるがビスジフェニルホスフィノエタンやトリフェニルポルフィンなどはよくないことが分った. 触媒としてはPd(OAC)_2の他, Pd(acac)_2, Pd黒, Pd-Cなども有効である. また, 反応機構を明らかにするために, 重酸素(^<18>O_2)をO_2の代りに用いて検討した結果, 生成したフェノールには^<18>Oがほぼ定量的(92%)に導入されていることがマススペクトルより明らかになり, ベンゼンのO_2による直接酸化反応であることを確認することができた. さらに, 本反応ではフェノールとほぼ同量のCO^<18>Oが生成していることも確認し, COはO_2の一つのOのアクセプターとしての役割をはたしていることが明らかになった.
2.β-ナフトエ酸の選択的合成
β-ナフトエ酸は容易に不均化して高品位ポリエステル樹脂の原料となるα, b-ジナフタレンカルボン酸を与えるので工業的に重要な薬品である. 本研究により, パラジウム触媒存在下COとナフタレンより選択的β-ナフトエ酸の合成に成功した. 本研究により開発した反応はいずれも芳香族C-H結合を直接活性化して, 酸素やCOと反応させる画期的なものであり学術面応用面の両面において極めて重要である.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 神徳哲郎: Chemistry Letters. 1159-1162 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 神徳哲郎: Chemistry Letters. 1865-1868 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 藤原祐三: J.Am.Chem.Soc.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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