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酸化物ウィスカのガスセンサ機能

研究課題

研究課題/領域番号 62217020
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関長崎大学

研究代表者

江頭 誠  長崎大学, 工学部, 教授 (60037934)

研究分担者 清水 康博  長崎大学, 工学部, 助教授 (20150518)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードSnO_2ウィスカ / ガス感度 / 表面処理 / 可燃性ガスセンサ
研究概要

SnO_2ウィスカセンサのガス感度を支配する因子を明らかにするために, Ar^+スパッタリング処理や種々の雰囲気下で加熱処理し, これらの表面処理がガス感度に及ぼす影響を検討した. Ar^+スパッタリング処理後には, 空気中でのセンサ抵抗は約2桁減少するとともに, 水素ガス感度は約2倍に増加し, さらに水素ガス感度が最大値を示す作動温度は低温側に移動した. したがって, Ar^+スパッタリングで表面の乱れを増すと, 酸素または水素の吸着点が増加し, その結果水素ガス感度が増加すると考えられる. このようにAr^+スパッタリングでSnO_2ウィスカセンサの感ガス特性を改善されたが, その後空気中850°Cで15分間加熱処理すると水素ガス感度は再び低下した. したがって, Ar^+スパッタリング処理は経時安定的にガス感度を増加させる方法ではなかった. そこで, 種々の雰囲気下での加熱処理によるウィスカ表面の改質を検討した. 窒素中で900°C, 1時間加熱処理しても, ガス感度には顕著な変化は認められなかった. 一方, 水素中で700°C, 2時間加熱処理すると, 水素感度は若干増加した. これらとは対照的に, 空気中700°Cで1週間加熱すると, 水素ガス感度は約2倍に増加した. そこで, 成長方向が〔101〕のSnO_2ウィスカを空気中600°Cで2ヶ月間連続して加熱処理し, 空気中, 1%H_2および1%CH_4中での抵抗の経時変化を測定した. 加熱処理時間が長くなるとともに1%H_2に対するガス感度は徐々に増加したが, 約2ヶ月後には定常状態となり10^4〜10^5程度のガス感度が得られた. この時, 空気中でのウィスカの抵抗は若干増加する傾向を示した. したがって, この著しい感度増大は, 長期間の加熱処理により結晶表面の再配列が起こり, 酸素の吸着点が増加した結果であると考えられる. 以上の結果より, ウィスカの表面状態がガス感度を支配する重要な因子となっていると考えられる. また, 空気中での加熱処理がガス感度を向上させる最も優れた方法であることがわかった.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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