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アクチンの分子集合の細胞内調節機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62220008
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

馬渕 一誠  東京大学, 教養学部, 助教授 (40012520)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードアクチン / アクチン調節タンパク質 / ウニ卵 / 細胞骨格 / ファロイジン / 受精 / フィラミン / スペクトリン
研究概要

まず細胞内のアクチンの動態をとらえるためウニ卵の受精の過程を観察材料とし, 1)アクチン繊維を蛍光標識ファロイジン染色によって可視化し, また2)蛍光標識アクチンを生きた細胞内に顕微注入し, その動きを蛍光顕微鏡観察で追跡した. その結果, 未受精卵においてはアクチン繊維はわずかに微繊毛中に存在するのみだが, 受精後, 精子侵入点よりその重合が開始され, 受精丘となってもり上がり, また細胞全体に重合が波状に広がっていき, 細胞膜下に層を形成することが分かった. この層は5〜6分後には再び薄くなって以後変化しなかった. またこのアクチン繊維層では周囲のアクチン分子と繊維の速かな交換がおこっていることが, 蛍光偏光回復実験により知られた. この交換の速さは試験管内で知られるアクチン繊維のトレッドミリングによっては説明ができない. これらのアクチンの激しい動態は様々なアクチン調節タンパク質によって支配されていると考えている. それらのうちの1つとして今年度は, 高分子量アクチン結合タンパク質をウニ卵可溶性画分から単離し, その性質を明らかにすることができた. このタンパク質はシラヒゲウニ卵可溶性画分を加熱して生ずるゲルの中に含まれ, 分子量255,000の鎖が2量体で存在し, 長さ約170nmの棒状ではあるが5〜6個の大きな球状ドメインを持つ分子であった. ニワトリ砂のうワイラミンの抗体と弱いながら反応したが, ニワトリ赤血球スペクトリンの鎖の抗体とは反応しなかった. アクチン繊維と混ぜると繊維を架橋してその結果ゲルを生成した. この反応の至適条件はpH6〜7, 20mMKclで, Caイオンは反応と無関係であった. また従来, その正体が良く分からなかった, やはりシラヒゲウニ卵可溶性画分のゲルに含まれる"220Kタンパク質"は実は分子量が240Kであり, 我々が昨年報告したウニ卵スペクトリンに他ならないことが免疫学的に確かめられた. 以上, 本年度の計画をほぼ達成した.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Shigenobu Yonemura: Cell Motility and Cytoskeleton. 7. 46-53 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Shin-ichi Hisanaga: Cell Motikity and the Cytoskeleton. 7. 97-109 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Etsuo Yokota: Journal of Biochemistry. 102. 31-41 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Issei Mabuchi: Journal of Biochemistry. 102. 947-956 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Issei Mabuchi: 生体の科学. 38. 501-503 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 山極 隆(編): "話題源・生物" 東京法令出版, 390 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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