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NMDA受容体チャンネルの特性と海馬の長期増強の発現機構

研究課題

研究課題/領域番号 62221002
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関群馬大学

研究代表者

小澤 瀞司  群馬大学, 医学部, 教授 (40049044)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード長期増強 / 海馬神経細胞 / NMDA受容体チャンネル / カルシウムイオン / 膜透過性 / パッチクランプ法
研究概要

グルタミン酸受容体チャンネルの三つの亜型のうち, N-メチルーD-アスパラギン酸(NMDA)受容体チャンネルは, シナプスの可塑性の発現に重要な役割を果すことが注目されている. 海馬の長期増強の発現機構の研究においても, 長期増強がNMDA受容体阻害物質によって選択的に抑制されることから, NMDAチャンネルの特性を解析し, 長期増強の発現との関連を明らかにすることが望まれる. 特に, 長期増強はカルシウムイオン(Ca^<2+>)依存性に発現することから, 海馬神経細胞形質膜のNMDA, 非NMDA(キスカル酸型, カイニン酸型)チャンネルの間で, (Ca^<2+>)透過性にどのような差があるかを明らかにすることが重要である. 本年度は培養海馬神経細胞を対象として, この点について検討を加えた.
ラット胎児の海馬から錐体細胞を主とする神経細胞の単層培養標本を得た. これらの神経細胞に対してパッチクランプ法を適用して, NMDA, キスカル酸, カイニン酸による膜電流応答を記録した. Ca^<2+>を2.4mM含む標準外液中では, これらの酸性アミノ酸に対する電流応答の反転電位の間には有意差はなかった. しかしCa^<2+>濃度を10mM以上に増加させるとNMDA感受性電流の反転電位のみが著しく正電位側に移動した. 一方, キスカル酸, カイニン酸感受性電流の反転電位むしろ負電位側に移動した. これらの結果から, 海馬神経細胞において, NMDAチャンネルはキスカル酸, カイニン酸チャンネルに比べて, Ca^<2+>に対して高い膜透過性をもつことが結論される. 今後はこれらの電気生理学的所見の機能的いぎを明らかにするとともに, NMDAチャンネルを介するCa^<2+>の流入が実際の細胞内Ca^<2+>濃度の増加にどの程度貢献するかを実測する必要がある.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Seiji Ozawa at al.: Brain Research. 443. 85-94 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 小澤瀞司: 生体の科学. 38. 589-596 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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